1300人の村から発信!資源循環型平飼い養鶏の挑戦
岡山県北部の西粟倉村、人口わずか1300人のこの小さな村で、画期的な養鶏事業がスタートしました。合同会社セリフが展開する、資源循環型の平飼い養鶏です。2024年11月に建設された木造鶏舎では、純国産鶏「後藤もみじ」640羽が、のびのびと暮らしています。
「もったいない」を「おいしい」に変える循環型システム
この養鶏事業の最大の特徴は、資源の循環にあります。野菜くず、刈り捨てられた雑草、規格外の農産物、精米機の米糠…これら、通常は廃棄される未利用資源が、鶏の餌として活用されているのです。鶏が食べたものは、風味豊かな有精卵となり、そして鶏糞は肥料として農地に還元されます。まさに、地域全体で資源が循環する理想的なシステムです。
鶏本来の生態を尊重した平飼い
「後藤もみじ」たちは、広々とした400㎡弱の鶏舎で、日光を浴び、自由に走り回り、砂浴びをし、とまり木で眠ります。1㎡あたり2羽という低密度飼育で、鶏の健康状態を丁寧に管理。鶏舎の敷料には、地元産の籾殻と木屑を使用し、ニオイを抑え、快適な環境を保っています。
国産100%自家配合発酵飼料
鶏のエサは、地元産の米や麦、米糠、生おからなどを中心とした、100%国産の自家配合発酵飼料。発酵させることで消化吸収が促進され、鶏の健康状態も良好に保たれます。さらに、ビタミンや食物繊維が豊富な緑餌も与えられています。
西粟倉村産材を使った木造鶏舎
鶏舎の建設にも、地域への貢献の姿勢が表れています。構造材には、村内で伐り出された杉や檜の間伐材を使用。土木業者から大工まで、すべての工程を村内の事業者が担当しました。ローコストで短納期を実現できる設計で、他地域への展開も容易です。
家庭養鶏から始まった挑戦
この事業の原点は、代表の羽田さんが自宅で始めた家庭養鶏です。ひよこ2羽からスタートし、4年間で40羽以上の鶏を飼育。その経験から、地域資源を活用した養鶏事業への構想が生まれました。
未来への展望
現在640羽の飼育からスタートしましたが、2025年中には1400羽、2028年には3000羽への拡大を目指しています。西粟倉村での成功事例を基に、他地域への展開も視野に入れ、資源循環型の小規模平飼い養鶏モデルの普及に貢献したいと考えています。
卵の購入方法
2025年1月からの全国販売に向けて準備中。ECサイトや、西粟倉村内の道の駅、兄弟会社である株式会社点々のブランドサイトなどで購入できる予定です。また、ふるさと納税の返礼品としても登録予定です。
西粟倉村という場所
西粟倉村は、コンビニも信号機も少ない、自然豊かな中山間地です。この村で育まれた、自然の恵みと人々の工夫が凝縮された、こだわりの有精卵。ぜひ、ご賞味ください。
飼料化できる未利用資源の募集
セリフ社では、鶏の飼料として活用できる未利用資源を積極的に探しています。くず米、野菜くず、おからなど、ご提供いただける方はぜひご連絡ください。