フィジー観光局、新体制で持続可能なビジョンを提唱
2023年の新たなスタートを切ったフィジー政府観光局(Tourism Fiji)が、観光・民間航空省と共同で記者会見を開き、経営陣の刷新を発表しました。この新体制では、チェアパーソンに就任したイリサペシ・マタトル氏、最高経営責任者に任命されたパーレシュ・パント博士の方針が示され、フィジーの観光産業に新たな風が吹き込まれることが期待されています。
新体制の意義
フィジーの副首相兼観光・民間航空大臣であるヴィリアメ・ガヴォカ氏は、観光と経済の関連性を強調し、「観光はフィジーの経済の柱であり、私たちの国を世界に知ってもらう手段でもある」と述べました。新たに誕生した経営陣は、イノベーション、インクルージョン、サステナビリティを中心にフィジーの価値を広めることを目指します。
マタトル氏のビジョン
マタトル・チェアパーソンは、フィジーの観光産業が今、大きな機会に恵まれていると語り、その責任の重要性を再確認しました。彼女は「すべての取り組みを確実な成果へと結びつけ、地域社会の支援や環境保全に貢献する」とし、フィジー・ブランドのさらなる価値向上に取り組む姿勢を示しました。
パントCEOの4つの柱
パントCEOは新しい方針を4つの柱に基づいて説明しました。1つ目はイノベーション、2つ目はサステナビリティ、3つ目はコラボレーション、4つ目は成果重視です。特に、訪問者数よりも質の高い体験を提供することの重要性を強調し、「私たちの競争力は、提供するフィジー体験の質にかかっている」と述べました。
マーケティング戦略
さらに、パント氏は市場戦略を発表し、オーストラリアやニュージーランドなどのコア市場の強化と、北米及びアジアの新興市場の拡大を目指しています。また、成果の明確化を進め、リソースの投資が経済的価値をもたらすよう努める方針です。
持続可能な未来に向けた連携
産官学と地域社会との連携を深めることもパントCEOが強調しました。「短期的な成長ではなく、長期的で持続可能な発展を目指す」とし、フィジーの自然や文化、人々を中心に据え、旅行者から愛され続ける国を目指す姿勢を明言しました。
Q&Aセッションでのビジョン共有
記者会見の最後にはQ&Aセッションが行われ、参加者からの質問に対し、両名が今後の具体的な取り組みや方向性について言及しました。観光業の新しい時代に向けた意気込みが感じられました。
フィジー政府観光局の役割
フィジー観光局は、観光振興のために国内外の関係者と連携し、セールス、マーケティング、ブランドマネジメントを推進しています。そのブランドメッセージ「Where Happiness Comes Naturally」は、フィジー独自の温かなスピリットを世界に発信するものです。
これらの新方針がフィジー観光業に与える影響と、持続可能な未来に向けた取り組みに期待が高まります。