ダイクレがRICOSのAIを利用してアンカーパネル設計を革新
はじめに
最近、株式会社ダイクレが株式会社RICOSの「RICOS Generative CAE」を導入し、アンカーパネルの設計プロセスを大幅に効率化しました。このAI技術の導入により、従来1週間かかっていた設計作業が、なんと1日で完了するようになったのです。今回は、ダイクレの技術部門の方々にインタビューを行い、この新たなシステムの影響や今後の展望について伺いました。
アンカーパネルとは
ダイクレが取り扱うアンカーパネルは、法面工事において土の崩壊を防ぐための重要な要素です。FRP(繊維強化プラスチック)と鉄を組み合わせたハイブリッド製品で、緑化への対応や腐食に強い特性が注目されています。特に、FRP部分には開放部が多く設けられ、草が生えることも可能にするなど、環境と調和した設計が特徴です。
RICOSとの協業の背景
協業のきっかけは、銀行主催のマッチングイベントでした。当初はシミュレーションとは関係ないアイデアを検討していましたが、RICOSの最適化アイデアに目が留まり、面談する運びとなりました。
鈴木様は「アンカーパネルの設計業務の大変さを理解し、成果の最大化を的確に目指すために、RICOSとの連携を決定しました」と述べています。
RICOS Generative CAEの特長
RICOSの「Generative CAE」は、製品形状の変更案を自動提案し、その性能を自動で評価することができます。これまでの従来のツールでは、数時間かかっていたメッシュ生成が不要になり、数十万回以上のシミュレーションが可能となるため、試行回数が大幅に増加しました。
高木様は「数字を入力するだけで形を考えてくれるのは衝撃でした」と語り、これまでの手間が省けたことに感謝しています。
効率化の成果
RICOS Generative CAEを使うと、設計条件を決めるのに10〜15分、ツールへの入力には5分、あとは1日半待つだけで最適な図面が出てくるとのこと。 これにより、設計案やお見積もりの納期が大幅に短縮され、クライアントのニーズに的確に応えることが豊かになりました。
今後の展開
ダイクレの技術部門は、今後さらに他の製品へのRICOS技術の導入を期待しています。「次の段階では、標準図や計算書の自動化にも取り組みたい」と高木様は語り、効率化の幅を広げることへの意気込みを示しました。このような取り組みにより、ダイクレは業界内での競争力を一層高めていくことでしょう。
さいごに
技術の進化がもたらす効率化は、製造業を新たなステージへと引き上げています。ダイクレとRICOSの協力が、他社にも影響を与えることは間違いありません。今後の展開がとても楽しみです。