Mobvistaの中間決算報告:プログラマティック広告が成長を牽引
Mobvistaの中間決算報告
先週、Mobvista Inc.は2019年度上半期の決算を発表しました。注目すべきは、収益が前年同期を22%上回る2億2,510万米ドルに達した点です。調整後利益は65%の増加を見せ、1,740万米ドルに至りました。
プログラマティック広告がMobvistaの収益の中核を成しており、顧客満足を追求する多様なサービスを提供し続けています。これにより、プログラマティック広告の収益は1億2,680万米ドルに達し、全体の増収の94.7%を占めました。
利用者数の増加とインセンティブ広告の減少
現在、Mobvistaが提供するSDKが組み込まれたアプリの数は11,000を超えており、提携アプリ開発者は2,440社以上です。この増加により、顧客は高品質な広告インベントリへのアクセスが可能となっています。しかし、プログラマティック広告の中で新規顧客へのプラットフォーム利用を促すためのインセンティブ広告への投資割合は、2018年下半期の10.3%から7.5%へと減少しています。
中国以外の収益拡大
従来、Mobvistaの収益の大半は中国からのものでしたが、最近ではEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域の収益も前期比で2倍以上に増加し、3,430万米ドルとなりました。この地域は全体の収益の15%を占めるに至りました。特にゲームアプリは、その収益が急増しており、ソーシャルコンテンツ系アプリを追い越してジャンル別広告収益のトップに浮上しました。
AIや研究開発への投資の強化
2019年上半期にMobvistaは、研究開発に対して1710万米ドルという大規模な投資を実施しました。この金額は総収益の約8%相当であり、AIや機械学習分野への創造的な取り組みが目立ちます。特に、プログラマティック広告においてAIと機械学習は欠かせない技術として位置付けられています。
また、ビッグデータコンピューティングやオープンソースのソリューションを活用し、高効率で低コストなプログラマティック広告の実現を目指しているのも特徴的です。この施策により、2019年6月30日までの6ヶ月間におけるサーバー費用の増加を前年同期比で1%に抑えることに成功し、プログラマティック広告による収益も43.7%増加しました。
Mobvistaは、クラウドベースのプラットフォーム開発にも取り組んでおり、AWSパートナーネットワーク(APN)にも参加しています。これにより、技術主導の事業拡大が進んでいます。
まとめ
Mobvistaの共同創業者兼社長である曹暁歓(Clement Cao)は、モバイルアプリのマーケティングライフサイクルの最大の価値を創造する技術を模索し続ける姿勢を示しています。プログラマティック広告製品が成長の原動力であり、今後のサービス展開においても重要な役割を果たすことが期待されます。
Mobvistaは、引き続きユーザー獲得や新サービス展開を目指して進化し続けるでしょう。この決算結果は、その未来を明るく示しています。
会社情報
- 会社名
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Mobvista Inc.
- 住所
- RM1204, 12/F, OfficePlus, Prince Edward, 794-802 Nathan Road, Kowloon, HONG KONG
- 電話番号
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