カシミヤ研究施設
2021-11-09 09:40:01

カシミヤ産業の未来を見据えた研究施設が開設される

カシミヤ産業の持続可能な未来を見据えた研究施設の着工



カシミヤ産業における持続可能な発展の道筋を示す、新たな研究施設がついにその幕を開けました。ホリゾン株式会社のこのプロジェクトは、カシミヤ山羊の飼育に関するデータ収集と分析を行うだけではなく、地域の牧民と力を合わせ、持続可能な産業の育成を目指しています。

研究牧場の役割



新設される研究牧場では、草原地域の自然環境や生態系の回復を目指した多面的なプログラムが展開されます。地元の牧民と協力して遊牧の伝統を守り、品種を保護・育成する努力がなされ、現行の経済システムにおける労働力の課題にも取り組んでいきます。

研究牧場では、約13.75㎢の面積にわたる8つの牧場が設立される予定です。この広大な土地での飼育により、地域の栄養バランス、草原での効率的な飼育方法などの研究が進められます。集められたデータは、研究所で分析され、地域の牧民との実践的な情報交換を通じて活用されていくのです。

原毛取引センターの機能



また、研究施設には原毛の取引センターも併設されます。この場所は、草原での直接取引が実現できる点において特に重要です。これまで町で行われていた原毛取引を草原地区に戻すことで、地域の産業振興と雇用の創出を目指します。

訪問者には原毛の購入を通じて、トレーサビリティの体験をしてもらい、産地の理解を深めてもらうことが期待されています。

課題と解決策



気候変動による草原の砂漠化や、高齢化した牧民と若者の後継者不足など、これらの問題は一つの家庭だけでは解決が難しい複雑な課題です。従来の飼育スタイルがもたらす情報の非共有化や、不透明な取引ルートにおいて発生する価格の高騰、さらには偽カシミヤ事件などが、牧民にとって深刻な経済的打撃になっています。

このプロジェクトは、企業、地域の行政、そして牧民が一体となってこれらの問題に立ち向かうために設立されました。持続可能なカシミヤ産業を構築するためには、環境への配慮と共に、飼育に関するデータを共有し、透明な生産背景を確保することが鍵とされます。ホリゾン株式会社は2019年に5つの自社牧場の設立からスタートし、現在は8つの牧場にまで拡大しています。

ホリゾン株式会社について



ホリゾン株式会社は、2002年に設立され、カシミヤ製品の企画と販売を行っています。内モンゴルにはノースピーステキスタイル工場を2006年に設立し、しっかりとした品質管理が行われています。また、環境への負荷を軽減するための技術革新にも注力しています。

カシミヤ製品を自社の牧場で育てたヤギから生産する一貫したプロセスを確立しており、草原から生まれた製品がどのように形になるのかを世界に伝える努力を続けています。

まとめ



持続可能な未来に向けて、カシミヤ産業の新たな一歩が始まる。この研究施設の開設により、地域の牧民と協力し、より健全なカシミヤ産業を育て、すべてのステークホルダーが豊かさを享受できる社会の実現を目指します。これからの動向に期待が高まります。

会社情報

会社名
ホリゾン株式会社
住所
東京都墨田区京島1-27-9
電話番号
03-6231-9518

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