四国水族館では、2024年7月3日より、本館棟1階の「流れ藻の景」にてアオリイカの卵と稚イカの展示を開始しました。
展示されているアオリイカの卵は、NPO法人黒潮実感センターの協力のもと、飼育スタッフが実際に海に潜って採集したもの。
黒潮実感センターでは、地元の小学生と共にアオリイカの産卵床を海に沈めることで、磯焼けの影響で減少しつつあるアオリイカの保全活動を行っています。
展示されている卵は、この産卵床に実際に産み付けられたもので、6月中旬に採集されたものです。
展示では、卵から孵化したばかりの稚イカの姿を観察することができます。
アオリイカは、胴体周囲に大型の鰭があり、それが「泥障(あおり)」のように見えることからその名前が付けられました。
産卵期は4月から9月で、海藻に卵を植え付けることから、高知県では「モイカ(藻いか)」とも呼ばれています。
寿命は1年と短く、北海道南部以南の日本各地沿岸や東南アジア沿岸、オーストラリア北部沿岸に分布しています。
四国水族館では、アオリイカの卵と稚イカの展示を通して、里海づくりの取り組みやアオリイカの生態について、来館者に知ってもらいたいと考えています。