次亜塩素酸の新形状
2020-09-28 11:00:12

慶應義塾大学の宮田博士が次亜塩素酸の新たな形状を発表

次亜塩素酸の新しい形態 "水酸化塩素" とは



慶應義塾大学医学部感染症学教室の共同研究員である宮田善之博士は、次亜塩素酸の新たな形態「水酸化塩素」を発表しました。この成果は、感染症対策において、特に新型コロナウイルスに対抗するための強力な手段として期待されています。

次亜塩素酸のこれまで


今回は、次亜塩素酸に関連する既存の3つの種類—次亜塩素酸ナトリウム、電解次亜塩素酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムに続く第4の選択肢として水酸化塩素が位置づけられます。これまでの次亜塩素酸は、人体にマイナスの影響を及ぼす可能性があり、使用にあたっては慎重さが求められていましたが、水酸化塩素はその点で大きな進展を見せています。

研究背景


宮田博士は、2015年から様々なウイルスに対する効果的な対策を研究し、2020年に新型コロナウイルスの影響が現れる中、早急に研究を進めました。彼は、次亜塩素酸の持つ除菌効果を最大化しつつ、人体への影響を最小限に抑える方法を模索しました。

実験と成果


2020年6月には、水酸化塩素を用いて10 ppmで99.99%のウイルス抑制が確認され、この濃度帯では宿主細胞に全く毒性が見られませんでした。この研究結果は、新型コロナウイルスの環境除染における可能性を示しており、特に医療機関や観光施設など多様な現場での活用が見込まれています。

安全性と実用性


新型コロナウイルスの除去を目的とした空間除染には、水酸化塩素が最適であると述べられています。アルコール類の消毒方法における爆発リスクや、家庭電化製品との相性の悪さに対処するため、水酸化塩素の利用は理にかなっていると言えるでしょう。具体的には、8畳の部屋で300mlの水酸化塩素水溶液を使用した場合、十分な安全性が確認されました。

今後の展望


宮田博士は、水酸化塩素の利用拡大が、感染症対策として非常に重要であると強調しています。2021年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた感染予防策として、この研究成果を広く周知し、実用化を進めていく考えです。

この次亜塩素酸の新しい形態は、公共の安全を維持し、感染症の拡大防止に寄与できると期待されています。さらに、宮田博士らの研究は今後も続けられ、新たな感染症対策としての水酸化塩素の可能性が広がることでしょう。

会社情報

会社名
和日庵株式会社
住所
東京都中央区築地1丁目9番11704号
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: 感染症対策 慶應義塾大学 水酸化塩素

Wiki3: 感染症対策 慶應義塾大学 水酸化塩素

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。