POWチケットとサステナブルなスキー場の未来
一般社団法人Protect Our Winters Japan(以下、POW JAPAN)は、環境に優しいスキー場作りを促進するため、寄付付きリフト券「POWチケット」の導入を進めています。2025-26シーズンには、全国にある11のスキー場でのべ1,726人の参加者から、総額1,312,900円が集まりました。この寄付金は、スキー場の脱炭素化や持続可能な取り組みに使用されており、特に注目すべきは戸隠・名寄・網張の各スキー場での再生可能エネルギー導入です。
POWチケットとは
POWチケットは、通常のリフト券購入時に追加で寄付を行うことができる仕組みです。これにより、滑り手は「好きなスキー場を未来に残したい」という思いを具体的な行動に変えることができます。この寄付金は全てスキー場のサステナブルなプロジェクトへ利用され、使途についてはシーズンの終了後に実績として公開されます。
各スキー場の取り組み
多くのスキー場がPOWチケットを導入し、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー施策を進めています。例えば、戸隠スキー場では、越水第4ペアリフトおよび第5ペアリフトにて再エネ電力の利用が開始されました。また、名寄ピヤシリスキー場では、第1ペアリフトの電力が再エネに切り替わりました。
さらに、網張温泉スキー場では、1月12日のスキーの日に「網張再エネ100チャレンジデー」を開催し、そこで購買したグリーン電力証書でその日一日分の電力を再生可能エネルギーで賄う取り組みが行われました。このイベントは地元メディアに報道され、地域の意識向上にもつながりました。
生ゴミの処理と資源の循環
POWチケットによる寄付金が活用され、エイブル白馬五竜では生ゴミ処理機の実運用が始まりました。この機器は、一般家庭50世帯分の年間生ゴミ量を処理し、結果としてCO2排出量の削減に寄与しています。
かたしな高原スキー場も、ミッフィー農園を運営し、来場者と共に生ゴミの削減に取り組む活動を行っています。ゲストにはコンポストバックを配布し、農園ではコンポストボックスを設置。将来的には、堆肥を使って育てたスターチスなどの花を来場者にプレゼントする計画です。
森林整備とコミュニティの絆
白馬八方尾根スキー場では、森林整備による生物多様性の保全や間伐材を利用したベンチの設置が進められています。このベンチは、寄付金によって作られたもので、スタッフは来場者にその背景を説明することで、寄付の重要性を伝える役割を果たしています。
新たな広がりと未来への展望
2025-26シーズンでは、個人からの寄付だけでなく、教育機関による団体購入の動きも見られ、より広範な参加が期待されています。また、「雪マジ」プログラムを通じてリフト券が無料になる施策もあり、さらなる普及が見込まれます。
POWチケットは、滑り手とスキー場が協力して、気候変動に立ち向かうための取り組みです。この取り組みを通じて、未来の冬を守る行動が広がることを期待しています。これからもPOWチケットは、多くのスキー場と共に活動を続け、サステナブルな運営を目指しています。
POW JAPANについて
POW JAPANは、米国発の「Protect Our Winters」運動の一環で、気候危機に対応し、冬の体験を守ることを目的とした非営利団体です。スキーやスノーボードを愛するコミュニティが一丸となり、具体的な行動を通じて環境を守るために活動しています。