新しい水供給の仕組みを追求する取り組み
中国電力ネットワーク株式会社は、中国地域の未来をより明るくするための新たな価値創造に向けて、オープンイノベーションプログラム「Co-Creation with Network」を展開しています。本プログラムでは、協業企業とともに地域課題の解決を目指す様々な取り組みを行っており、2023年5月14日には新たに5社の協業企業を決定しました。その中の一つ、沖縄県の株式会社Waquaとの連携による小規模分散型の水供給サービスの実証実験が、ついに始まりました。
この実証実験は、株式会社佐藤組の工事現場や現場事務所を通じて行われ、高性能造水機を利用した革新的な水供給システムの導入が目的です。この造水機は、河川水や海水を真水に変える能力を持ち、保守・メンテナンスがセットになったレンタル形式で提供されます。土木建築業界の工事現場では、機材の洗浄や手洗いなど、さまざまな用途でこの高性能造水機が活用され、散水車の利用頻度を減らし、水運搬に伴う環境負荷も軽減されることが期待されています。
さらに、このサービスは災害時にも活用できる点が特徴です。万が一の災害発生時には、土木建築事業者が地域の自治体に高性能造水機を提供できる仕組みを整えています。これにより、水道が使用不能となった場合でも迅速に応急給水を行うことが可能になり、地域の防災力の向上にも寄与することが見込まれます。
具体的には、今回の実証実験を通じて高性能造水機の実用性を検証しつつ、現場作業員のニーズを調査することで、さらなる改良や普及のための基盤を整えます。中国電力ネットワークは、こうした新規事業展開を通じて、経営ビジョン2030に掲げる「地域活性化への貢献」を実現し、地域社会と共に成長する企業としての姿勢を強化しています。
今後の展望
中国電力ネットワークでは、今後もこの取り組みを進め、地域の水供給の安定化を図るとともに、地域の持続可能な発展に貢献する企業としての役割を果たしていく考えです。水は生命の源であり、特に近年の気候変動や自然災害の影響を受け、地域ごとの水資源の確保がますます重要視されています。この新たな水供給サービスが実現することで、地域の皆さんの生活環境がさらに豊かになることを期待しています。
この挑戦は、地域に密着した企業の責任感と、未来を見据えたイノベーションの象徴でもあります。今後の進展に注目が集まります。
詳細情報や最新の進捗については、
「Co-Creation with Network」のウェブサイトをチェックしてください。