BioPhenoMAとChase Therapeuticsの連携
東京に拠点を置く株式会社BioPhenoMAは、米国の創薬スタートアップChase Therapeuticsからパーキンソン病の診断に関する委託研究を受けることを発表しました。BioPhenoMAの提供する極微量タンパク質定量技術「TN-cyclon™」を活用して、Chase社のバイオマーカー開発を支援するこの取り組みは、パーキンソン病の早期診断に向けた重要なステップとなります。
パーキンソン病の現状
パーキンソン病は、神経細胞の損傷によって引き起こされる神経変性疾患で、発症メカニズムについては多くの未知数が残っています。適切な診断技術やバイオマーカーの欠如は、病状の進行を予測する上での大きな課題です。この問題解決に向け、Chase Therapeuticsは、診断用バイオマーカーの開発を進めています。
Chase Therapeuticsについて
Chase Therapeuticsは、2016年に設立された企業で、神経科学の研究に基づく新しい治療法の実用化に焦点を当てています。CEOであるTomas N. Chaseは、神経疾患に対する治療薬の開発に注力し、主要な治療薬であるCTC-413(パーキンソン病緩和薬)やCTC-501(大うつ病治療薬)を開発しています。この度の連携により、彼らの治療薬と診断薬の開発が加速することが見込まれます。
BioPhenoMAの技術
BioPhenoMAは、「TN-cyclon™」という極微量タンパク質を検出・定量化できる基幹技術を持つスタートアップ企業です。この技術により、生体現象の機構を明らかにすることが期待されています。特に「エクソソーム分析技術」においてその可能性が高く評価され、Chase社とのコラボレーションが実現しました。
未来への期待
今回の研究委託は、BioPhenoMAにとって新たなビジネス機会となり、患者にとってはパーキンソン病の早期診断及び治療薬の開発が期待されます。同社は、「TN-cyclon™」を活用した研究と事業展開を加速し、生物医学の進歩に貢献することを目指しています。この連携がどのように進化していくのか、今後が非常に楽しみです。