新常識のDX
2020-10-30 09:00:02
デジタル・トランスフォーメーションが導く未来のビジネス環境
コロナウイルスの影響が世界中のビジネス環境に変化をもたらしています。その中で特に進展が見られるのが、デジタル・トランスフォーメーション(DX)です。この重要なテーマに関して、チリ貿易振興局(ProChile)とサンティアゴ工会議所は2020年10月27日に、オンラインフォーラムを開催しました。テーマは「パンデミック後のデジタル・トランスフォーメーション:2030年のアジアにおけるビジネス環境を考える」です。世界各国から740名が事前登録し、306名が実際に参加。INNSPIRAL社の設立者イバン・ベラ氏の司会のもと、デジタル化によって企業が直面する課題やチャンスについて議論が展開されました。
このフォーラムには、日本電気株式会社の久木田信哉氏、台湾のジェイミー・リン社長、香港のルイ・マー氏、韓国のジョンヒョン・スン研究員など、各国の専門家が参加しました。新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやオンライン会議が急増し、企業と労働者は変革を求められています。フォーラムでは、今後の変化に迅速に対応することが求められるなか、特にチリの国際貿易の重要性が強調されました。チリのGDPにおいて57%を国際貿易が占めているため、企業はこのグローバルな環境でデジタル強化が不可欠であると語られています。
チリ貿易振興局の局長ホルヘ・オライアン氏は、過去10年間にわたるDXの進展が、コロナの影響により加速していると指摘しました。このようなデジタル化は、企業のみならず国家全体が共に取り組むべき課題です。日本においても、デジタル庁の設立が進められており、国を挙げてデジタル化への取り組みが加速しています。
フォーラムにおいて、チリ貿易振興局はデジタル・トランスフォーメーションの核心を成す5つの柱を提案しました。これには、企業トップのデジタル志向、顧客主導の戦略の導入、新たな人材の育成、企業文化の変革、データ駆動型のプロセスの導入が含まれています。
リベラ氏によると、チリはDXを推進するための十分な技術インフラを整えているとのこと。2019年のデジタル政府評価(DGI)において、南米での地位も高く、5Gネットワークの導入や太平洋横断の海底ケーブルシステムへの投資などが進められています。これにより、情報分析の効率が飛躍的に向上することが期待されています。しかし、最も重要なのは技術的なインフラではなく、従来の考え方を変革する姿勢です。
現在、ビジネス環境は様々な課題とともに、新しい技術やデジタル化の機会をもたらしています。パンデミックによって明らかになったニーズに応えるための解決策には、ウイルスとの闘いと、ソーシャル・ディスタンスを保つ中でもビジネスを継続するための方法が含まれます。これには、リモートアクセスやオンライン会議、デジタル契約の導入が特に重要です。それら全てにおいて、デジタルインフラの整備は欠かせません。
したがって、今後数年間の政府の役割は、デジタル推進のためのフレームワークを提供し続けることが求められます。成熟した企業が変革を主導し、その経験を新興企業と共有することで、さらに幅広い変化を促進することができるでしょう。今後、企業や国がどのように進化していくかが、生き残りのカギとなることは間違いありません。
会社情報
- 会社名
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チリ貿易振興局 日本オフィス
- 住所
- 東京都港区芝3-1-14芝公園阪神ビル 7F
- 電話番号
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03-3769-0551