関越交通が進める路線バスのDX化
関越交通株式会社と株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、群馬県の渋川伊香保温泉線で新たに実証実験を行うことを発表しました。この取り組みは、バスの運行に関するデジタル化を加速し、リアルタイムでの位置情報案内を実現することを目指しています。
実証実験の背景と目的
近年、バス業界では慢性的な運転手不足や人口減少が影響し厳しい経営環境が続いています。TMNと関越交通はこの課題を受けて、運営の効率化と生産性の向上に向けた取り組みを進めてきました。特に、バスの利用実態が正確に把握できていないことが重要な課題として浮かび上がり、それに対する解決策として、GPSや顔認識AIカメラを用いた実証実験を行ってきました。
今回の実証実験では、関越交通の一部路線バスにおいてGPSとタブレットを設置し、リアルタイムの位置情報を取得・処理します。乗客への案内は、タブレットを通じて合成音声と画面表示の両方で行います。加えて、顔認識AIカメラも搭載され、乗客の乗降情報を自動で取得するシステムも導入される予定です。
実証実験の具体的な内容
実施期間は2026年1月30日から2月13日までで、渋川伊香保温泉線を運行するバス1台が対象です。実証実験では、バス車内に設置されるGPSとタブレット、顔認識AIカメラがリアルタイムでデータを収集し、これを活用した運行情報の案内を行います。乗客は到着予測や運行情報を、音声とともに視覚的に受け取ることができます。
特に、顔認識情報と位置情報を組み合わせることで、乗客の乗降情報も明確に把握することが可能となります。これにより、運転手の業務負担が軽減されるだけでなく、運行効率も大幅に向上することが期待されています。
今後の展望
この実証実験を通じて、リアルタイムでの情報提供が実現すれば、乗客の利便性が向上し、バス業界全体のDX化が目指せるようになります。また、将来的にはデジタル広告との連携により、広告表示を乗客の客層やバスの走行位置に応じて行うことも可能になるでしょう。これによって、新たな収益源を確保することが期待されています。
TMNと関越交通は、このような技術革新を通じて地域公共交通の持続性を高め、地域の誰もが利用しやすいバス運営の実現に向けて取り組んでいく所存です。
トランザクション・メディア・ネットワークスの概要
TMNは、電子決済とマーケティングを融合したサービスを提供しており、クラウドPOSやハウスプリペイド、ID統合など多様な取り組みを進めています。特に、2011年からは日本国内で初めてクラウド型電子決済を実用化し、現在では110万台を超える決済端末がネットワークに接続されています。
このような確固たる技術基盤をもとに、関越交通との協働により、バスのデジタル化を進めていくところに大きな期待が寄せられています。地域社会全体の交通の未来を、TMNと関越交通が切り拓いていくことでしょう。