デジタルハーツが提供する革新のAI翻訳エンジン「ELLA」
株式会社デジタルハーツは、革新的なゲーム特化型AI翻訳エンジン「ELLA」のアジア言語版のサービスを、2023年11月6日から開始したことを発表しました。この新サービスでは、中国語(簡体字・繁体字)や韓国語に対応し、これまで以上に多言語でのゲーム展開が容易に行えるようになります。
「ELLA」は、デジタルハーツとAI自動翻訳の開発を行う株式会社ロゼッタとの共同プロジェクトとして生まれました。このAIエンジンは、長年のゲーム翻訳のノウハウと、ロゼッタ社の高度なAI翻訳技術を融合させたもので、特にゲームのキャラクターやストーリーをリアルに表現することを重視しています。これにより、感情やキャラクター固有の個性を反映した翻訳を実現し、ゲーム体験の質を向上させています。
グローバル化するゲーム市場への対応
近年、スマートフォンやPCゲームの普及により、ゲーム市場は急成長を遂げています。国境を越えたプレイヤー同士の同時プレイも一般的となり、各ゲームメーカーにとって、世界同時発売を見据えた多言語展開が重要な課題となっています。デジタルハーツは、そのニーズに応じた「ELLA」を活用することで、開発スピードと品質を両立させ、大きな競争力を発揮しています。
ELLAの特長
「ELLA」には、以下のような3つの特長があります。
1. キャラクターになりきった翻訳文生成
ELLAは事前にキャラクターの個性を設定するだけで、そのキャラクターになりきった翻訳文を自動生成します。翻訳者がキャラクターの特徴を考慮する必要がないため、うまく統一感のある翻訳が実現します。
2. 関係性に応じた口調の変更
相手との関係性に応じた適切な話し方を提案します。友人とのカジュアルな会話から、目上の人への丁寧な表現まで、シチュエーションに応じて対応が可能です。
3. スピードとコストの効率化
例えば、100万文字の日本語を翻訳する際、通常の翻訳プロセスと比較して、英語への翻訳期間は最大で75%、中国語への翻訳は約40%短縮できるため、迅速な対応が可能です。また、効率的な作業によりコストも削減できます。
今後の展望
デジタルハーツは、ELLAを介した翻訳サービスを通じて、ゲーム業界の国際展開をさらに加速させることを目指しています。来年にはフランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語にも対応予定で、ゲームクリエイターにとって、より広い市場へのアクセスが実現します。事業の展開においては、エンターテインメント業界全体の発展に寄与することを目指しており、横断的なグローバルコンテンツの創出に貢献していくでしょう。
まとめ
以上のように、デジタルハーツのAI翻訳エンジン「ELLA」は、エンターテインメントのグローバル化が進む中で、品質とスピードを両立させる画期的なサービスを提供します。プレイヤーが求める新しいゲーム体験が、今後ますます広がっていくことに期待が高まります。