栃木県日光市にウイスキー熟成専用施設が開設
栃木県小山市に位置するウイスキー蒸留所「STORK VALLEY DISTILLERY」が新しいウイスキー熟成専用施設「STORK VALLEY NIKKO AGEING CELLAR」を日光市にオープンしました。この施設は昭和3年(1928年)に建てられた大谷石造りの記念すべき石蔵を利用しており、昔は米の貯蔵庫として使われていた歴史ある建物です。世界一長いというギネス記録を持つ「日光杉並木」の近くに位置し、自然豊かな環境の中で新たなウイスキーの熟成が行われる予定です。
施設の特徴
新しい熟成拠点は、大谷石の持つ優れた断熱性と調湿性能を活かし、内部はそのままの状態で活用できるため、ウイスキーの自然熟成に最適な条件が整っています。これから小山市の熟成庫にある原酒樽を移動し、日光の気候と風土を反映した新しいウイスキーづくりが始まります。
外観については、建物の歴史的な風合いを残しながら段階的に改修が進められ、地域の建築専門家たちとの協力を通じて「保存と活用」の理念を体現する再生プロジェクトが実施されます。また、酒類製造免許に基づく蔵置き場の認可も正式に取得し、安全に原酒が保管できる体制も整いました。
ウイスキー製造の開始と今後の展望
STORK VALLEY DISTILLERYでは、2023年12月からウイスキーの製造に踏み切り、今後は2027年1月に初の3年熟成ウイスキーをリリースする予定です。これは日光の気候と大谷石蔵の環境が育む、特徴的な栃木産ウイスキーとして仕上げられます。
さらに、栃木県内でのウイスキーづくりに力を入れ、県産の麦芽や酵母の研究を深める計画も抱いています。地域の伝統工芸士と協力する木樽製作や地元資源を活用したボトルやパッケージの開発も進め、まさに“オール栃木ウイスキー”の実現を目指しています。これにより、地域の資源や自然環境、文化を融合させた新たな熟成文化を世界に向けて発信することを目指しています。
代表のメッセージ
「日光杉並木の近くにあるこの大谷石蔵は、長い歴史をとしてその姿を保っています。地域の環境や文化を大切にしながら、栃木に根付いたウイスキーづくりを継続していきます。」(STORK VALLEY DISTILLERY 代表安井 正博)
会社概要
新たなウイスキー体験がここ栃木県日光市で味わえる日が待ち望まれます。