Kitchen & Company、新サービスCGSで日本ブランドの成長をサポート開始

日本ブランドのグローバル化を加速するKitchen & Companyの新サービス

2025年11月25日、株式会社Kitchen & Company（K&C）は新たな成長支援サービスである"Creative Growth Services（CGS）"の提供を開始しました。このサービスは、日本ブランドのグローバル市場への進出を支援し、特にアジア圏だけでなく、欧米市場を対象としています。K&Cは、ブランドの本質を守りながら、売上の向上にも責任を持つという独自の立場を取っています。

CGSの概要

CGSは、従来のコンサルティングや広告代理店の枠を超え、ブランド成長に必要な販売や流通の開拓を含む実行フェーズまでサポートすることを目指しています。K&Cは、クライアント企業と成果責任を共有し、“共に売り、共に育てる”というパートナーシップを築きます。この取り組みには、以下のような支援内容が含まれています：

- ブランド戦略とコミュニケーション設計：ブランドメッセージの策定とローンチ戦略の策定
- セールスとリテール設計：米国及び欧州の主要リテーラーとの交渉やクライエンテリングツールの開発
- メディアPR設計：プレス計画や取材管理、優先媒体の選定
- グローバルEコマース監修：越境ECサイトの構築からUX設計まで
- テストマーケティング：ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンなどでのポップアップイベントの実施
- オペレーションとリーガル支援：国際販売体制の整備や在庫配分の検証

K&Cはこの新サービスを通じて、複数の日本ブランドへの展開を計画しています。特に、国内外での認知度が高まっている"BALMUDA"を支援するプロジェクトが既に始まっています。

BALMUDAの米国展開支援

CGSの第1弾プロジェクトとして、K&Cはプレミアム家電ブランド"BALMUDA"の米国進出をサポートしています。アメリカの主要小売業者、Williams-SonomaやCrate & Barrelでの販路拡大に力を入れており、マーケティングとセールスの統合的アプローチが功を奏しています。この支援の形態は、他には類を見ない新しいモデルで、K&Cが実際に成果をあげることを目指しています。

BALMUDA株式会社のCMOである半澤直子氏は、「K&Cは"BALMUDAらしさ"を追求し、ブランドの真価を海外に届けるための信頼できるパートナーです」とコメントしています。

なぜ実装型パートナーが必要か

K&Cがこの新しいサービスを立ち上げた背景には、日本企業が抱える構造的な課題があります。多くの優れた日本の技術や美意識が、国内市場の縮小や価格競争に巻き込まれ、海外市場での真の価値が伝わらない状況があります。内閣府の経済白書によれば、中小企業の輸出額はわずか7％に過ぎず、この現状が問題視されています。

K&Cは、こうした課題に対処し、ブランドビジネス戦略、クリエイティブ、営業を統合した支援モデルであるCGSを通じて、海外で戦える日本企業の育成を目指しています。これにより、ブランド価値の向上と販売を一貫してサポートし、グローバル成長を現実にすることがK&Cの狙いです。

K&Cの利点

多くのコンサルティング会社が戦略の支援に留まる中、K&Cは実行と販売の現場までをサポートすることで、独自のポジションを確立しています。K&Cのチームは、グローバル企業での豊富な経験を持つ専門家で構成されており、例えばWieden+KennedyやTBWAなどのエージェンシー出身者が在籍しています。また、K&Cは、Crate & BarrelやWilliams Sonomaなどの主要リテーラーとの強固なネットワークを持っており、クライアントブランドを海外市場に迅速に展開する能力があります。

中道大輔代表取締役は、「CGSは、日本企業が世界で戦う力を取り戻すための仕組みです」と語り、この新サービスに対する熱意を示しています。K&Cは今後、日本発のブランドがグローバル市場で真のプレミアムポジションを確立できるよう、引き続き努力していく姿勢を見せています。