第4種踏切道の安全対策強化に向けた進捗と実態調査の結果
近年、交通安全に関する注目が高まる中、特に第4種踏切道に関する取り組みが進展しています。これは、遮断機や警報機が設置されていない踏切道で、交通事故の危険性が指摘されています。総務省はこの問題に対応するため、令和元年に行われた事故件数の調査結果を基に、国土交通省に対して改善を求める勧告を行いました。実際、令和元年の統計によると、第4種踏切道の事故件数は100か所あたり1.02件であり、これに比べて遮断機がある第1種踏切道は同0.59件という結果が出ており、事故発生率が約2倍弱であることが示されています。
この実態を踏まえ、以下の改善措置が進められています。初めに、令和4年度には568か所で廃止協議が行われ、そのうち40か所が実際に廃止に至りました。また令和5年度には591か所の協議があり、その中で19か所が廃止されています。これにより、安全性の向上が期待されています。
次に、道路法に基づく第4種踏切道の第1種化に関する取り組みも進行中です。令和4年度には24か所で、この取り組みが進められ、その後の令和5年度には29か所が対象となり、実際にそれぞれ2か所と1か所が第1種化されました。これにより遮断機の設置が進むことで、さらなる事故防止につながると考えられています。
また、踏切道改良促進法に基づいて長期間改良が行われていない第4種踏切道に関しても、14か所すべてが改良に向けた検討を受けており、そのうち1か所では改良工事が令和10年度に着手できるよう、関連機関との調整が行われています。
これら一連の取り組みは、皆さんの安全な交通環境を実現するための重要なステップです。私たち市民一人ひとりも、踏切道における交通安全を意識し、周囲に注意を払うことが求められています。今後も、総務省と国土交通省の連携によるさらなる安全対策の強化を期待したいところです。また、これらの進展が加速することで、将来的には全ての踏切道が安全な環境となることが望まれます。引き続き、国の政策動向を見守りたいと思います。