障がい者水泳発表会が切り開く新たな参加の場と可能性
2023年9月、東京のスポーツクラブにて、一般社団法人日本障がい者スイミング協会が主催する障がい者水泳の発表会が開催されました。このイベントは、障がいを持つ選手たちが自らの表現を肴(さかな)にした演技を披露し、観客との共感を生む素晴らしい経験を提供しました。
誰もが自分らしく
この発表会は、従来のパラ水泳の厳格なルールから解放され、選手が主体的に参加できる環境を整えることを目指しています。これまで障がい者の大会では、障害者手帳が必要とされるなどの厳しい制限があり、多くの子どもたちが参加できる機会が制約されていました。しかし、この発表会では、参加者の個性や特性を尊重し、条件を緩和することで、より多くの子どもたちが参加できる場を提供しました。
社会参加の新しいモデル
日本障がい者スイミング協会は、日常生活支援を主軸とした水泳活動を展開しており、障がいの種類や程度、または難病を抱える方々にも、個別に対応したサポートを行っています。「支援員」と呼ばれる専門スタッフが、選手たちの泳ぎに必要なサポートを行うことで、彼らが最高のパフォーマンスを発揮できるよう固定観念を取り払います。
この発表会は、競技志向ではなく、参加者一人ひとりの成長と自立を重視した「ウェルビーイング」の視点を取り入れています。スポーツ大会としてのルールに縛られることなく、各選手すべての努力を認める場として位置づけられています。
家族との思い出作り
障がい者の水泳大会は一般的に別々にして参加することが多く、家族や兄弟と一緒に思い出を作る機会が不足しています。しかし、この発表会では、インクルーシブな環境のもと、障がいのある子どもたちが他の参加者と一緒に楽しむ姿が見られました。このような機会は、家族にとっても大切な思い出を築くことに繋がります。
子どもたちの新たな目標
参加者からは「次はこの大会に出たい」といった新しい目標を見つける声も寄せられました。また、保護者や支援者たちも、他の参加者との交流を通じて新たな情報や支援方法を学ぶ良い機会との意見が多く寄せられました。
発表会の実績
発表会は、毎年行われ、今年で4回目を迎えています。各回とも新しい参加者が加わり、共生社会の実現に向けた一歩を踏み出しています。今後もこのようなイベントを通じて、参加者の自立支援や発育支援を続け、より多くの人々が共に楽しむ環境を生み出していくことが期待されます。
定期的な開催予定
このような日本障がい者スイミング協会の取り組みは、今後さらに拡大することが見込まれています。参加者が安心して楽しめる場が増えることで、多様性が尊重される社会の実現に寄与する意義は計り知れません。
発表会概要
日時: 2023年9月23日(祝・月)10:00〜11:00
場所: 東京都内スポーツクラブ
内容: スイムの部、アーティスティックスイミングの部、パフォーマンスの部
主催: 一般社団法人日本障がい者スイミング協会
公式ウェブサイト