渋谷ザニー氏が新たに渋谷区観光大使に
2024年度、渋谷区観光協会の観光大使にファッションデザイナーの渋谷ザニー氏が選ばれました。彼はこれまで数々の経験を通じて、渋谷の魅力を引き出す役割を担います。今回の任命は、ファッションが渋谷区において重要な文化の一部であるにも関わらず、その発信者が不在であったことを背景にしています。
渋谷ザニー氏は旧ビルマ(現ミャンマー)に生まれ、8歳の時に政治難民として日本に移住しました。渋谷での生活が始まり、雑誌モデルとしてスカウトされたことが、彼のファッション業界への第一歩となりました。大学を卒業するや否や、自らのブランド「ZAARNY(ザニー)」を設立し、以後多様なプロジェクトに関わってきました。映画や舞台の衣装デザインから、企業やスポーツユニフォームまで幅広く手掛け、国内外で高い評価を受けています。特に記憶に残るのは、上皇后陛下の御退位や天皇陛下の御即位に際し、皇族の衣装を手がけたことです。
最近では、2024年パリ五輪に向け、難民選手団に自らデザインした衣装を贈るなど、社会的な取り組みにも意欲的です。このような背景を持つ彼が渋谷の観光大使に就任したことは、地域の文化や多様性を発信する貴重な機会となります。
渋谷との深いつながり
渋谷ザニー氏と渋谷との関わりは深く、渋谷109メンズ館1周年記念のビルボード広告のモデルを務めた経歴もあります。彼には渋谷での生活や経験が豊富に詰まっており、「渋谷」が彼のアイデンティティそのものであると言えるでしょう。
彼はこう語っています。「20年前、何もなかった渋谷で初めて名前を名乗り始めました。渋谷での生活を通じて、名前と人権を得たのです」。この情熱をもって、渋谷を国際文化観光都市として発展させる活動に寄与したいと考えています。
渋谷区観光協会のビジョン
今回の任命は、一般財団法人渋谷区観光協会が進める「PLAY! DIVERSITY SHIBUYA」というコンセプトに基づいています。観光事業の振興を通じ、全世界から観光客を取り込み、街の活性化を図ることが目標です。
観光大使としての活動を通じて、渋谷の魅力を発信し、地域全体の活性化に努めていく渋谷ザニー氏の姿勢が期待されています。彼がもたらす新たな風が、渋谷区を更に魅力的な場所にすることでしょう。
この新たな取り組みは、渋谷の多様性を尊重し、交流できる場を提供することで、地域のブランド価値を高めることにつながります。渋谷ザニー氏の活動に今後も注目しましょう。