アニマルウェルフェアアワード2025の受賞企業
2025年のアニマルウェルフェアアワードが発表され、特に注目すべきは養鶏業への革新をもたらした企業の受賞です。アニマルウェルフェアの概念が日本でも浸透し始めている中、企業による取り組みがその進展を牽引しています。今年の受賞企業は、特に国内のアニマルウェルフェアにおいて重要な一歩を踏み出した企業3社です。それぞれが個々の取り組みにより、鶏肉や豚肉の生産における倫理的な飼育方法を模索しています。
鶏賞を受賞した企業
キユーピー株式会社
キユーピー株式会社は、2024年にOpen Wing Allianceとのキャンペーンを通じ、すべての卵をケージフリーで調達する方針を打ち出しました。さらに、2030年までには、日本国内のマヨネーズに使用される卵の20%をケージフリーから調達することを宣言しています。この取り組みは数十万羽の鶏を解放することにつながり、企業の社会的責任を強く感じさせるものです。
株式会社シャトレーゼ
もう一社の鶏賞受賞企業であるシャトレーゼは、自社で放牧養鶏を始め、その卵を使用したプリンを新ブランド『YATSUDOKI』で販売開始する予定です。放牧鶏の飼育方法は通常の基準を大きく超えるもので、国内の製菓業界に大きな影響を与えるでしょう。また、4万羽の鶏を放牧しているというスケール感も注目です。
豚賞を受賞した企業
株式会社七星食品
香川県と徳島県で養豚業を営む七星食品は、早くからアニマルウェルフェアの基準を取り入れてきました。今年、その努力が結実し、妊娠ストールフリーの豚舎の建設を始めました。これは、養豚業界全体にポジティブな影響を与え、他の企業にもその経験を示す重要なステップです。アニマルウェルフェアを積極的に実践し、業界全体で共に成長する姿勢は高く評価されるべきです。
すべての企業の取り組みに感謝
アニマルウェルフェアの確立は、責任ある食企業としての認識を高め、消費者の期待にも応えることにつながります。これらの企業の積極的な取り組みは、養鶏業を含む食品業界全体に刺激を与え、さらなる改善を促すでしょう。
現在、日本のアニマルウェルフェアはアジア諸国の中で遅れをとっている部分もありますが、こうした企業の取り組みが明るい未来を示唆しています。肉用鶏に関する取り組みはまだ十分とは言えませんが、今後の動向に期待が寄せられています。2025年度以降も引き続き、アニマルウェルフェアの重要性を認識し、各企業が行動を起こすことが求められます。すべての受賞企業に敬意と感謝を表し、これからの進展を見守っていきましょう。