AIおもてなしロボット
2025-11-18 14:16:25

AIおもてなしロボットが小売業の助けに!未来への一歩を踏み出す

AIおもてなしロボットの開発とその成果



最近、東京都にある地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(通称:都産技研)が、NUWAロボティクスJAPAN株式会社とウォータースタンド株式会社と共に開発したAIおもてなしロボット「Collibot」が注目されています。このプロジェクトは、日本の小売業における人手不足の問題を解決するために生まれました。

人手不足解消の背景



少子高齢化が進む日本では、生産年齢人口が減少し続けています。これに伴い、小売業やサービス業では慢性的な人手不足が深刻な問題となっています。このような背景から、業務の代替や人間と共存できるロボティクス技術の導入が急務とされています。

Collibotの特徴と利点



Collibotは、現場の人手不足と販売促進の課題を同時に解決するために設計されています。このロボットにはいくつかの注目すべき特徴があります。

1. 対話AIと移動案内



Collibotには、対話AIを活用したRAG(検索拡張生成)技術が搭載されており、自然な会話と店舗独自のデータベースを活用して、来店客に対して正確な商品情報や売り場への案内を提供します。これにより、質の高い接客を実現し、従業員の負担を軽減します。

2. 自律移動する大型ディスプレイ



また、Collibotは店舗内を自律的に移動しながら、32インチの両面ディスプレイで動画や音声を再生します。この機能により、来店客に能動的に働きかけることができ、「動く広告塔」としての役割を果たします。

3. 簡単な操作性



現場スタッフが専門的な知識なくとも簡単に操作できるように、「NUWA RoFlow」というグラフィカルな設定ツールが搭載されており、巡回ルートや発話内容を簡単に設定できます。これにより、運用負荷が大幅に低減されます。

実証試験の成果



都産技研は、株式会社赤ちゃん本舗の協力を得て、「アカチャンホンポ アリオ北砂店」で実証試験を実施しました。この試験では、来店客からの接客満足度が85%という高い評価を得ることができ、同時に新規会員登録者数が16%増加するという具体的な成果も確認されました。これらの結果は、ロボティクス技術が小売業にどれだけ貢献できるかを示す重要な指標となります。

未来の展望



このプロジェクトに基づき、NUWAロボティクスJAPAN株式会社は2026年4月に本システムの商業化を見込んでおり、今後の展開に大きな期待が寄せられています。また、2025年の国際ロボット展では、その実機デモが実施される予定です。この展示では、来場者が実際に操縦体験を通じて、Collibotの有用性を体感することができるでしょう。

結語



今回の開発は、都産技研が推進する「クラウドと連携した5G・IoT・ロボット製品開発等支援事業」の一環で進められました。約1年にわたる事業化支援を経て、今後の展開を迎えるCollibotは、小売業の人手不足解消に向けて力強い味方となりそうです。未来のショッピング体験が、これまで以上に便利で魅力的なものになることが期待されます。


画像1

会社情報

会社名
東京都立産業技術研究センター
住所
電話番号

トピックス(IT)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。