2023年以降の中古マンション市場で値下がりしづらい特徴とは
株式会社マーキュリーが2023年以降に流通した築20年以内の中古マンションに関する調査レポートを発表しました。近年、新築マンションの価格上昇が続く中、中古マンションについても価格が堅調に推移していることが見受けられます。本記事では、値下がりしにくい中古マンションの特徴やトレンドについて詳しく見ていきます。
都市部のマンションが堅実な投資先に
調査によると、最も値上がり率が高かったのは東京都で、その上昇率は49.6%に達しています。これは新築分譲価格の1.5倍にまで上昇したことを示しています。大阪府や京都府も続き、都市部のマンションが高い値上がり率を示す傾向が見られました。一方、郊外ではこの傾向が弱いことが明らかになっています。都市部に集中するマンションは、利便性や需要の高まりから価値が維持されやすいようです。
大規模マンションの優位性
規模の面でも、値上がり率は総戸数が多いほど高い傾向があります。例えば、関西地域では200戸以上、首都圏では300戸以上のマンションが40%を超える価値上昇を見せています。大規模なマンションは、居住者の生活基盤が確立されやすく、需給バランスも安定しています。
タワーマンションは希少価値
建物の階数別に見ると、タワーマンションは特に値上がり率が著しく、首都圏では87.7%、関西では72.3%の上昇率を記録しています。高層階のマンションが高く取引される理由は、景観の優位性やセキュリティの高さにあると言われています。また、上層階にはプレミアムな住戸が多く供給され、価値が下がりづらいことも一因と考えられます。
駅近の魅力
最寄り駅からの距離も影響します。徒歩分数が短いほど、値上がり率は上昇する傾向があり、徒歩15分以内の物件は特に人気です。一方、徒歩16分以上の物件は値上がり率が下がるため、利便性が重視されることが明白です。駅近はやはり強い条件の一つとなっています。
住戸面積の影響
住戸の専有面積については、特に120㎡以上の物件が最も高い値上がり率を示しました。上層階のプレミアム住戸が多いため、一般の住戸に比べて取引価格が高くなります。また、狭めの住戸も価格が上昇しやすいことが示されています。最近の新築マンションは専有面積を圧縮しているため、相対的に中古マンションが評価される傾向が強まっています。
住戸の所在階と方位
所在階も重要な要因です。高層階ほど値上がり率が高くなることが確認されており、特にタワーマンションの20階以上の物件はその傾向が顕著です。また、主開口部の方位による値上がり率の差も興味深い結果を示しています。北向きの物件が最も高く、南向きが最も低いという逆転現象が見られ、一般的な価格設定とは異なる動きが観察されました。
まとめ
株式会社マーキュリーがお届けする今回の調査結果は、中古マンションの市場動向を理解する上で非常に重要です。値下がりのしづらさを重視した住まい選びを考える際、これらの特徴を参考にすることでより良い選択ができるでしょう。今後も価格変動が予想される中、堅実な投資対象としてのマンションに注目が集まることは間違いありません。
今回の調査では、首都圏や関西、東海地域の特性を分析し、2023年以降の中古マンション市場の動向を探りました。マーキュリーは今後も「ビッグデータ」と「テクノロジー」を駆使し、さらに深い洞察を提供していく予定です。