管理栄養士の実態
2025-10-21 11:36:23

高騰する物価に悩む管理栄養士たちの実態と給与事情

管理栄養士・栄養士の働き方実態調査



管理栄養士・栄養士の職場環境や給与事情について、最新の調査結果が発表されました。この調査は、全国で1,959名の管理栄養士・栄養士を対象に、働き方の実態を明らかにすることを目的としています。

調査の概要


この調査は、株式会社エス・エム・エスが管理栄養士・栄養士向けコミュニティ「エイチエ」を通じて実施されました。調査結果によれば、43.8%が現在の職場に満足としている一方で、満足度は前回調査よりも減少しています。

給与事情


調査によると、管理栄養士・栄養士の給与は、86.8%が月16万円から30万円の間に収まっており、過去一年の賞与は「51万円から60万円」が最も多く見られました。しかし、職場への不満としては「給料が安い(44.4%)」が最も多く、次いで「昇給が見込めない(25.2%)」との結果が出ています。これは金銭的な満足度が低下していることを示唆しています。

人間関係と退職理由


働く上で重視されるのは「給与、賞与、福利厚生(48.1%)」であり、次点の「職場の人間関係(36.7%)」と併せて、金銭面と人間関係が仕事の採用や定着に深く関連していることが分かります。退職の理由として多くの回答が寄せられ、「職場の人間関係(30.8%)」および「給与や待遇への不満(26.5%)」が上位に上がりました。

物価高騰の影響


物価高騰の影響は特に深刻であり、84.1%の管理栄養士・栄養士が「メニュー開発や献立について悩んでいる」と回答。また、約半数が給食予算の増額を受けていないとし、1食あたり41円から60円の増額を希望する声が多く見られました。物価高騰により節約を心掛ける項目としてもっとも多かったのは「食材費(65.4%)」であり、今後の節約に難しさを感じている人も47.3%に上りました。

食材購入の見送り


さらに、約8割の管理栄養士・栄養士が物価高騰の影響で「食材購入を見送った」と回答しています。見送られた食材としては「果物(53.5%)」や「牛肉(45.5%)」、加えて「ウナギやタイなどの行事に用いる魚(40.4%)」が挙げられ、栄養面だけでなく、便宜性や満足度にも影響が出ていると言えるでしょう。これに伴い、「バナナばかりを出している」「牛肉は一切提供しない」というコメントも寄せられています。

調理スタッフの人員不足


調理スタッフについても調査が行われ、約7割が人手不足を感じているとのこと。特にスキル低下を感じる管理栄養士・栄養士が約半数おり、高齢者の増加や教育の機会不足が原因とされています。実際に「衛生への意識が低いことに不満」を抱く答えは非常に高い割合を示しており、食の安全確保に危機感を持つ声が多く上がっています。

結論


今回の調査結果は、管理栄養士・栄養士の働き方において、物価高騰や給与、職場の人間関係が重大な課題となっていることを浮き彫りにしました。これからの課題は、労働環境を改善しつつ、やりがいを持てる職場づくりに向けられるべきでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社エス・エム・エス
住所
東京都港区芝公園2-11-1住友不動産芝公園タワー
電話番号
03-6721-2400

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