2025日台観光サミットが鳥取で盛大に開催され交流を強化

2025日台観光サミット in 鳥取

2025年5月30日、鳥取県で盛大に実施された「2025日台観光サミット」。このイベントには、台湾と日本からの観光業界のキーパーソンたちが約200名、出席しました。このサミットでは、日台間の観光交流をさらに推進するための重要な議題が取り上げられました。

台湾側から参加したのは、台北駐日経済文化代表処の李逸洋大使や、台湾観光庁の周永暉長官をはじめとする地方自治体の代表者たちです。日本側では、日本観光庁の田端浩参与や鳥取県知事の平井伸治などが参加し、観光業界の未来について熱心に語り合いました。

周長官は開会の挨拶で「このサミットは日台観光界にとって欠かせないイベントであり、観光産業の成長や相互交流の強化を目指すものです」と述べました。日台観光サミットは2008年に開始され、観光業界の連携を推進してきたプラットフォームとしての役割を果たしてきました。過去には美食や鉄道関連のイベントと連携することで、新たなビジネスチャンスが生まれてきました。

今年は、台湾観光庁が主導するプロモーションが強調されました。特に、日本は台湾にとっての最重要市場の一つとのことで、さまざまなキャンペーンが発表されました。例えば、「千人天燈上げ」や「野柳石光ナイト」といった特別な観光体験が日本市場をターゲットにして実施され、中国からの観光客に向けた施策も強化されています。観光庁の王紹旬所長が行った基調報告では、台湾が市場のセグメント化に基づいて観光プロモーションを進め、文化体験やイベントを通じて観光客にアピールしていることが説明されました。

また、タイガーエア台湾が台北と鳥取を結ぶ直行便を開設したことも特筆すべき出来事です。この初便の利用は、日台の航空路線の再開を象徴し、両国間の観光交流が活性化されていることを示しています。このような頻繁な交流は、地域および都市間の発展にも寄与する重要な要素となります。

サミットのテーマ「日台観光新章：交流の深化に向けて」では、未来の観光業に対する実務的な意見交換が行われました。議題には、鉄道観光、若者の交流、アウトバウンド観光の促進などが含まれ、両国の関係者たちが建設的な議論を重ねました。また、サミット中には「台湾鉄道観光写真展」が開催され、美しい鉄道景観が展示されました。このように、低炭素と持続可能な観光に関する重要性が強調されました。

最終的には、日台双方が「鳥取宣言」を共同発表し、両国の持続可能性に焦点を当てた今後の交流のあり方について合意しました。特に文化や自然体験を組み込んだ旅行商品の開発に努めるとも述べています。観光業界のリーダーとして、今後も修学旅行やスポーツ、文化イベントを通じた若者の交流が進むことに期待が寄せられています。

次回の第17回日台観光サミットは2026年に台湾の苗栗県で開催されることが決定しています。双方は友好関係を活かし、持続可能かつ豊かな観光交流の実現を目指して活動を続けることとなるでしょう。