在ニカラグア特命全権大使が琵琶湖博物館を視察
2025年3月4日、在ニカラグア特命全権大使の荻野正裕氏が琵琶湖博物館を訪問しました。大使は滋賀県を表敬訪問中で、大津港に停泊している琵琶湖のフローティングスクール「うみのこ」の船内を3日に視察しました。この訪問で、環境教育プログラムである「UMINOKO」のモデルとなった「うみのこ」の実施内容を確認し、博物館内での展示物を通じて教育の重要性を考える機会を得ました。
大使の訪問と視察内容
大使の琵琶湖博物館訪問は、ニカラグアのマナグア湖における環境改善のために重要な意義を持っています。現在、マナグア湖は中米で2番目に大きな湖ですが、近年は生活排水や農業廃水による深刻な汚染問題に直面しています。この問題を解決するため、ニカラグア市内では国際協力機構(JICA)が関与しており、琵琶湖の管理モデルを参考にした取り組みが進められています。
荻野大使は、琵琶湖とその周囲の生態系、歴史や人々との関わりについて展示された資料を通じて、ニカラグアの子どもたちへの教育方法を学びました。「うみのこ」は、琵琶湖の環境を守るための取り組みを具現化したものとして、特に児童の意識を高めるための重要な施設です。
UMINOKOプログラムの意義
ニカラグアの「UMINOKO」は、子どもたちに環境について学び合い、友好的な湖の環境を築くために、琵琶湖のモデルを参考にしています。このプログラムは、地域の湖沼問題に対して意識を高めるだけでなく、実際に湖に生息する魚やその生態系をマナグア湖に導入することを目指しています。視察を通じて、大使は琵琶湖博物館での展示がニカラグアの環境教育にどのように役立つかを考える貴重な機会を持ちました。
環境教育の未来へ
大使は、琵琶湖博物館に設置された「うみのこ」の展示物を通し、琵琶湖の歴史や環境保護の必要性を理解し、その知識をニカラグアの子どもたちにどのように伝えるかを真剣に考えました。環境保護が危機的な状態にある中、子供たちへの教育はとても重要です。大使はゼロエミッション社会の実現や地域コミュニティの環境構造を見直す活動に、一層の努力をしていく意向を示しました。
今後も琵琶湖博物館とニカラグアの連携が進むことで、教育や地域社会の向上に寄与することを期待しています。