キャディ株式会社が新たなAI見積クラウド「CADDi Quote」を発表
製造業のデジタル変革をリードするキャディ株式会社は、2024年9月17日から新アプリケーション「AI見積クラウド CADDi Quote」の提供を開始しました。この革新的なソリューションは、製造業の調達や見積業務を刷新し、効率化を図るものです。
調達の抱える現症の課題
近年、製造業を取り巻く外部環境は厳しさを増しています。地政学的リスクや人件費の高騰、円安による物価上昇など、調達部門は数々の課題に直面しています。キャディが実施した「製造業の調達実態調査」では、70%以上の方が「調達コストの上昇」を最も重要な問題として挙げています。これに加え、調達業務自体がメール、エクセル、FAXを用いたアナログな手法で行われており、業務効率の向上が難しい現状です。
CADDi Quoteの特徴と機能
CADDi Quoteは、エンジニアリングチェーンやサプライチェーンのデータを解析し、見積業務の透明性を高めることを目的としています。具体的には、過去の図面や購買データを基にAIがサプライヤーの選定や価格査定を行う機能が備わっており、見積もり依頼から比較、評価までを一元管理します。このプロセスの自動化により、業務の効率化が促進されると共に、知識の属人化が軽減することが期待されています。
1. サプライヤー選定のAIアシスト
CADDi Quoteでは、AI解析を利用したサプライヤー選定機能があり、過去の実績に基づいて相見積もり先を即座に提示します。これにより調達業務に必要な情報を迅速に入手できるため、業務のスピードアップが図れます。
2. 一元管理機能
見積業務は調達部門にとって非常に時間を要するプロセスですが、CADDi Quoteは可視化機能を通じて進捗状況をリアルタイムで追跡することが可能です。サプライヤーへの一括選定や発注先の管理も簡単に行えるため、効率的な業務運営が実現されます。
3. データの自動蓄積
CADDi Quoteでやり取りされたすべてのデータは自動で蓄積され、必要な時に簡単にアクセスできる環境が整えられています。これにより、過去のデータを活用した分析が進み、今後の戦略策定に役立つでしょう。
先行利用の顧客からの評価
すでに2024年2月からCADDi Quoteのベータ版を利用している企業からは、調達業務の効率が大幅に改善されたという喜ばしい声が寄せられています。富士油圧精機株式会社の剱持氏は、導入後2ヶ月間で見積業務が平均60%削減されたと報告しており、業務の標準化が進んでいると語ります。
同様にハカルプラス株式会社の森田氏からは、見積業務の効率化により業務時間が30%-40%短縮できたとの報告があります。このような成果は、CADDi Quoteがもたらす価値を明確に示しています。
今後の展開について
キャディはこの新しいソリューションを通じてさらに製造業全体の成長を支援するため、機能強化を図っていきます。チャット機能を搭載し、サプライヤーとのコミュニケーションを効率化したり、AI解析技術を進化させることで、調達部門だけでなく設計や製造などにもデータ活用を支援していく予定です。
CADDi Quoteの導入により、製造業のデジタルトランスフォーメーションが加速し、業務の効率化が一層進むことを期待しています。さらなる詳細は、公式サイトをご覧ください(
CADDi Quoteサービスサイト)。