2026年度のDocuVision International Film Festivalにて、最優秀作品賞を受賞したドキュメンタリー作品『The Taste of Nature Ⅱ 幻のカカオを探して』の制作を手掛けた安達建之。この作品は、彼自身のチョコレートに対する情熱と独創的な視点を反映した深いメッセージを内包しています。
チョコレートハンターの挑戦
安達建之は、チョコレートの生産過程における「green bean to bar CHOCOLATE」を通じて、世界中の最高のカカオを探し求める旅を続けてきました。彼の活動は単なる商業的なものではなく、カカオ豆が持つ可能性や、社会的な背景を照らし出すことに重きを置いています。このドキュメンタリーでは、彼の視点から見たカカオの美しさと、その背後に潜む困難な現実を描き出しています。
作品のあらすじ
『The Taste of Nature Ⅱ』は、1800年代後半から1900年代にかけてエクアドルで生産されていた希少なカカオ、「Nacional」の物語を中心に展開します。このカカオは、フローラルでフルーティーな香りを持ち、当時ヨーロッパのチョコレートメーカーに重宝される存在でした。しかし、100年前に二つの風土病によって、その生産は絶たれてしまいます。
驚くことに、2007年にペルーの小村で、Nacionalと同じ DNA を持つカカオが発見され、安達はこの幻のカカオの謎を解くべく、ペルーへ向かいます。作品は、その経緯や関わる人々との出会いを通じて、カカオの魅力と、それを取り巻く社会的な課題に光を当てています。