新潟県三条市、デジタル市長選挙を開催
新潟県三条市では、デジタル領域において全国初となる市長選挙が開催されます。この取り組みは、デジタル市民証NFT「燕三条匠の守護者」を利用したもので、保有者は立候補や投票を行う資格を得ます。これにより、居住地に縛られない参加が可能となり、地域への関心を高める新たな試みとして、全国から注目を集めています。
デジタル三条市長選挙の仕組み
この選挙では、デジタル市民証NFTを持つ市民が立候補や投票を行い、三条市のメタバース空間で公開討論が行われます。また、投票はDiscordサーバー上で行われる予定です。選出された市長は、デジタル市民DAOの企画権やバーチャルSANJOの愛称決定権、さらには空間制作の権利を持つことになります。特に、メタバースという新しい形の市政参加に期待が寄せられています。
選挙スケジュール
- - 立候補受付期間: 12月1日~5日
- - 公開討論会: 12月20日 14:00~16:00
- - 投票日: 12月21日正午~22日正午
バーチャルSANJOとは
「バーチャルSANJO」は、インターネット上の仮想空間であるメタバースを使った三条市の新たなプロジェクトです。VRChatというプラットフォームをベースに、三条の「ものづくり」や「アウトドア」をテーマにしたデジタル空間が展開されています。また、このプロジェクトは三条市の魅力を再発見するための場としても位置づけられています。
公式ウェブサイトはこちら:
バーチャルSANJO
デジタル市民証NFTの詳細
新潟県三条市は、株式会社燕三条が発行する「燕三条NFT匠の守護者」を公式に認証しています。現在、1,200枚以上のNFTが配付されており、これを持つ者は「デジタル三条市民」として市政への参加や意見交換を行うことができます。具体的には、地域イベント等で使える特典も盛り込まれています。
燕三条NFT匠の守護者
このNFTは、日本アニメ・マンガ専門学校の学生デザイナーが制作した、三条の企業を擬人化したトレーディングカードです。これらは三条市および隣接する燕市のふるさと納税の共通返礼品としても取り扱われています。
NFTとは?
NFT(Non-Fungible Token)は、インターネット上で所有される一意のデジタル資産であり、ブロックチェーン技術によって所有権の記録や真偽の証明がなされます。
この技術により、地元の文化や経済を支える新しい仕組みが整えられています。
三条市の概要
三条市は金属加工業が盛んな「ものづくりのまち」として知られており、燕市とともに「燕三条」として地域ブランドを形成しています。ネイルケア用品や伝統工芸品の包丁など、多彩な製品が世界で愛用されています。また、アウトドアメーカーとしての認知度も高まりつつあり、地元特産品の高品質な農産物も魅力です。市の取り組みとして、2021年には工場体験型の展覧会「Tsubame-Sanjo Factory Museum」が大きな話題を呼び、Red Dot Design Awardを受賞したこともあります。
このように、地域経済を発展させるための新たな挑戦を続ける三条市の試みは、今後の地方自治の形を大きく変える可能性を秘めています。