東北大学とNEC、アイシンのAI半導体がCEATEC AWARD 2024で受賞

東北大学とNEC、アイシンの共同研究が受賞

この度、国立大学法人東北大学、日本電気株式会社（NEC）、株式会社アイシンが共同で取り組むNEDOプロジェクトにおいて、開発した「CMOS／スピントロニクス融合AI半導体」がCEATEC AWARD 2024のネクストジェネレーション部門賞を受賞しました。CEATEC AWARDは、革新的な製品やサービスを評価する賞であり、厳選された技術が認められる場となっています。

受賞の背景

今回受賞した技術は、エッジ領域でのAI処理に対応したもので、その最大の特徴は、CMOSとスピントロニクスを融合した新しいアプローチによるものです。この融合により、大容量の不揮発性メモリであるMRAMを搭載し、優れた電力効率を実現しました。従来の技術に比べて、電力効率は10倍以上、システム起動時間は10分の1以下という劇的な改善を達成しています。

具体的な技術内容

CMOS/スピントロニクス融合技術は、情報処理における高い性能と信頼性を実現するため、待機時電力と動作時電力の削減を可能にします。AI半導体の設計には、内部メモリやAIアクセラレータをMRAMに置き換えることで、システム全体の効率が向上し、コスト削減にも寄与します。また、大容量MRAMを利用することで、システムの起動時間が大幅に短縮される導入効果も顕著です。

この技術の重要性が叫ばれる中、特にエッジAIの活用分野は急成長しており、車載や工場の監視技術にも応用が可能です。高さが要求されるAI処理において、低消費電力での実現が求められています。これを受けて、東北大学、NEC、アイシンは今後も技術のブレークスルーを目指し、さらなる研究開発に力を入れます。