経理担当者が抱えるミスの実態を探る調査結果を発表

経理担当者のミスの実態が明らかに

株式会社インボイスが行った調査により、経理業務において発生しやすいミスとその原因がランキング形式で明らかになりました。同社は約441名の経理担当者の声をもとに、経理部門でのミスの実情を深堀りしたレポートを発表しました。

調査の背景

経理部門は、企業の財務状況を正確に把握する重要な役割を担っていますが、少しのミスが大きな影響を及ぼす可能性があります。インボイスは、経理のミスを減らすための対策や仕組みづくりに役立つ情報を提供することを目的としています。調査結果は、経理部門の改善に向けた貴重な手掛かりとなるでしょう。

経理のミスランキング

調査の結果、最も多く発生している経理ミスは「請求書の処理ミス（計上漏れ・仕訳間違い）」で、149件に上りました。次いで多かったのが「勘定科目の誤り」（132件）や「振込先情報の誤入力」（87件）です。請求書の処理ミスには、確認不足からくる単純なエラーや、知識の不足による判断ミスといった様々な原因が含まれています。

これらのミスは、特に新入社員の教育不足やマニュアルの整備が不十分であることが影響していると考えられます。また、繁忙期には請求書の処理が集中し、属人化が進むことも一因です。

ミスの主な原因

調査によると、ミスの主な要因として「アナログ業務（紙・手入力）」が40.9%に達しており、非常に高い割合を示しています。デジタル化が進む昨今でも、依然としてアナログな業務の存在が経理ミスを引き起こす要因となっています。これを受けて、経理部門ではデジタルツールの導入や教育体制の強化が急務と言えるでしょう。

続いて、担当者の経験不足（31.2%）や業務の属人化（28.3%）も関与しており、特に新入社員や経験の浅いスタッフにとっては業務が難易度を増し、ミスが生じやすくなっています。

経理部門の今後の課題

経理業務におけるミスの防止には、デジタル化が重要なカギを握っています。特に、アナログ作業によるエラーが多く見られる現状の改善が求められています。企業は、業務の電子化を進めることで、ミスの防止だけでなく、業務効率の向上にもつながるでしょう。

また、この調査で示されたデータは、企業の経理部門がどのように改善を図るべきかを示唆するものでもあります。自社の経理業務を見直し、必要な対策を考える良い機会です。