ISSとAVIが支持する帝国繊維の株主提案とその影響

2020年3月19日、アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)は、帝国繊維株式会社の株主提案が、世界的な議決権行使助言会社であるインスティテューショナル・シェアホールダー・サービシーズ(ISS)から支持されることを発表しました。これは、3月27日に予定されている帝国繊維の定時株主総会に向けての重要なステップです。

AVIは、帝国繊維に対し、「1株当たり配当額76円」および「20億円を上限とした自社株買い」の提案を行っており、ISSはこれらに賛成を推奨しています。しかし、白岩強社長の再任には反対の立場を取っています。

ISSの支持の裏には、帝国繊維の財務状況の健全性があります。具体的には、配当の維持が可能であることが確認され、投資有価証券やその他の金融商品への過剰な偏りが企業に与えるデメリットを克服できていないことが指摘されています。また、現預金が高水準であることや、資本効率を損ねているヒューリック株への過剰投資が問題視されています。

ISSは、「株式の持ち合いが株主にどのような利益をもたらすのか」と問いかけ、これが資本の不適切な運用に繋がることを警告しました。それに対して、AVIの提案する自社株買いに対しても同様の理由で賛成しています。企業が効率的に資本を活用できることが、株主にとってのメリットを生むと見なされています。

さらに、ISSは白岩社長の再任に反対しています。彼は2012年から社長を務めており、資本管理や株主の懸念に応じていないとの理由から、再任は適切でないと考えられています。これは、帝国繊維が今後の経営戦略を見直すきっかけになるのかもしれません。

AVIは、帝国繊維の経営陣に対する説明責任を訴えています。そのため、株主にはAVIの提案に賛成し、資本管理の改善を求めるよう呼びかけています。具体的には、増配と自社株買いの提案への賛成票を投じてほしいとしています。

AVIは、1985年にロンドンで設立された運用会社で、日本株に20年以上の実績があります。企業の価値を長期的に改善するため、経営陣や取締役とのエンゲージメントを重視しています。日本市場におけるAVIの枠組みは、今後の資本効率を改善するための手段となるでしょう。

株主提案に関心がある方は、AVIの特設サイトを訪れて詳細をご確認ください。AVIとISSの提案が実際に通れば、帝国繊維の今後の方向性に大きな影響を及ぼすことが期待されます。

会社情報

会社名
Asset Value Investors Limited
住所
25 Bury Street, St James'sLondon SW1Y 6AL
電話番号

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