NanoFrontier新冷却液
2025-10-07 09:29:55

Nanotechnology Startup NanoFrontierが研究開発助成金で新冷却液開発を加速

東北大発のスタートアップNanoFrontierが新冷却液の開発に向けた支援を受けます



NanoFrontier株式会社(宮城県仙台市、代表取締役:井上誠也)は、公益財団法人三菱UFJ技術育成財団が提供する研究開発助成金に採択されたことを発表しました。今回の研究テーマは、再沈殿法によって得られた均一なナノ粒子を安定に分散させた、単相の電気絶縁性液浸冷却液の開発です。この冷却液は、国内のパートナー企業との連携を通じて、AIサーバーや高発熱機器向けに熱輸送性能と安全性、さらに運用互換性を兼ね備えた新製品の実用化を目指しています。

冷却液の導入背景には、生成AIの普及に伴いデータセンターの電力消費が増加する中で、冷却技術の効率化が欠かせないという現実があります。従来の空冷や水冷では、高まる発熱密度に対処することが難しいケースが出てきています。そこで、単相の液浸冷却油が注目されています。NanoFrontierは、この新しい冷却技術において、再沈殿法を駆使し、粒径分布の均一なナノ粒子を形成、さらには境膜制御によって対流伝熱を向上させる独自のアプローチを採用しています。

この新冷却液は、長期的な安定性や電気絶縁性、難燃性などの独自の要件を満たすだけではなく、国際的な安全・絶縁規格にも適合することを視野に入れています。製品の用途としては、AIサーバ、GPUラック、エッジコンピューティング機器、電力関連機器など、様々な分野での活用が期待されています。

特に、熱伝導と流動性のバランスを考慮しながら、長期間の分散安定性と運用機器との互換性を重視した設計を進めています。さらに、NanoFrontierはナノ粒子化と高分散技術を基に、液浸冷却液だけでなく、環境計測、エネルギー材料、そしてライフサイエンス分野への技術展開を推進しています。

同社は、現在液浸冷却液の研究を進めており、データセンター環境での実証実験に協力できる事業者やラックベンダー、ならびに冷却液の性能を向上させたい企業との共同開発パートナーを募集中です。ナノ粒子分散の設計からサンプル提供、材料適合性の評価に至るまで、一緒に探求する機会がありますので、関心のある企業はぜひNanoFrontierに問い合わせてみてください。

代表取締役の井上誠也氏は、「この助成の採択によって、再沈殿法と連続プロセスを中心にした当社の技術を、社会のエネルギー効率向上に活かす体制が整いました。国内のパートナーと協働し、早期に“高熱伝導・単相・安全”な新世代の液浸冷却液を市場に届け、AI時代の電力負荷軽減に貢献していく所存です」とコメントしています。

公益財団法人三菱UFJ技術育成財団は、技術志向の中小企業やベンチャー企業を対象に新技術や新製品の研究開発を支援するために設立された財団です。助成金の提供に加えて、経営相談や講演会の開催を通じて、中小企業の持続的な成長を後押ししています。

最後に、NanoFrontierの会社概要をお伝えします。株式会社NanoFrontierの本社は、宮城県仙台市青葉区片平にあり、業務内容としては製薬品や機能性材料の研究・開発・製造に加え、ナノ粒子化技術を提供しています。企業の公式サイトもぜひご覧ください。NanoFrontier公式サイト


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会社情報

会社名
NanoFrontier株式会社
住所
宮城県仙台市青葉区中央4丁目4-19アーバンネット仙台中央ビル2F
電話番号

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