金融監査を効率化する国産AIデータルームの進化と課題解決の取り組み
リーガルテック株式会社(東京都港区)は、金融機関向けに特化したバーチャルデータルーム(VDR)「リーガルテックVDR」の強化を発表しました。この新たな環境は、金融監査業務における証跡管理と機密情報管理の最適化を目指しています。また、同社の提供する「Financial Audit VDR」は、監査業務に必要な機能を一元化し、スピーディかつ安全な運用を実現しています。
背景と市場ニーズ
近年、金融機関では、金融庁のガバナンス強化指針や内部監査の厳格化が進んでおり、企業統治に関する要件が一層厳しくなっています。特に不正会計や反社会的活動を防ぐための、自社の情報管理や監査履歴の正確な記録が求められています。しかし、従来のクラウドストレージではこれらの厳しい監査要件を満たすことが難しく、バーチャルデータルームの需要が高まっています。
現在の課題
金融監査においては、以下のような困難が存在します。
- - 一般的なストレージで資料を共有する際、ダウンロードや編集の制御が不十分で監査リスクが増加。
- - 資料の最新版管理が難しく、誤送信や情報混在が頻発。
- - 閲覧履歴の証跡を手作業で取得するため、監査業務に負担がかかる。
- - 外部監査人や会計士との資料共有でログ管理が複雑。
- - 監査に関与する部署間の情報共有が非効率で、スケジュール遅延の原因となる。
リーガルテックVDRの機能と提供価値
「リーガルテックVDR」は、金融監査に必要な「透明性」、「証跡性」、「厳格なアクセス管理」を一つのプラットフォームで実現します。具体的には、以下の機能を提供します。
- - 高精度アクセス管理: 「閲覧のみ」や「ダウンロード不可」などの厳密な権限設定が可能。
- - 監査ログの自動収集: アクセスログを自動で記録し、監査資料として活用可能。
- - AIによる資料分析: AIを活用して財務資料や契約書を分析し、重要なポイントを抽出。
- - 法規制適合性: 国内データセンター運用のため、電子帳簿保存法や個人情報保護法にも準拠。
利用シーンと導入メリット
このVDRは、内部監査、外部監査人との資料共有、金融庁検査などの場面で活用が見込まれています。導入により、監査プロセスの透明性が高まり、情報流通が集中化することで効率よく管理が行えます。また、監査報告書作成の負担を軽減し、監査コストの削減にも寄与します。さらに、極秘資料の誤送信リスクを抑えた運用が可能です。
未来への展望
リーガルテック株式会社は、「企業の重要情報を、AIで守り、可視化し、活用する」という理念の基、今後も金融監査におけるAIを活用したリスク抽出機能の高度化を目指し、各企業が共通して利用できる監査・法務ナレッジの基盤作りに力を入れていきます。リーガルテックVDRは、単なるファイル共有ツールではなく、ガバナンスを強化し、意思決定を支える中核プラットフォームとして進化する予定です。
会社名: リーガルテック株式会社
設立: 2021年3月
代表取締役: 平井 智之
所在地: 東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
URL:
リーガルテック公式サイト
製品ページ:
金融監査向けVDR