職人技とデジタル技術で新たな時代を切り開く「篠原刃型」
革製品の製造業界で独自の道を歩む「有限会社篠原刃型」が、新たなスタッフを迎え新年度をスタートしました。この会社は、数十年にわたり抜き型の製造を行い、多品種小ロットを必要とするクリエイターを積極的に支援しています。
企業の歴史と職人の技
千住を拠点に、皮革製品のパーツ製造を専門とする「篠原刃型」。社長の篠原雄二氏は、昭和25年生まれで、製靴業界に携わる中で独自にこの会社を立ち上げました。「父からの助言で、型屋の未来に可能性を感じて始めた」とのことです。彼は靴やバッグ、腕時計のベルト周辺に使われる金属製の抜き型を生産し、長年の経験と卓越した技術で製品を提供しています。
「抜き型は多様なパーツを作るためのもので、飽きることがなく、常に新しい挑戦があります」。手作業での製造が基本にあり、職人の技が息づいています。
スウェーデン鋼という素材の魅力
「篠原刃型」では、スウェーデン鋼を用いた抜き型を使用しています。この金属は切れ味が良く、耐摩耗性に優れているほか、曲げ加工がしやすいため、理想的な製品を作れるのです。職人の手作業による曲げ加工が鍵を握り、技術力が大いに問われる部分となっています。
時代の変化に柔軟に対応
時代が進み、大量生産から少数生産への流れが強まる中、篠原氏はCAD/CAM自動革裁断機を導入しました。これにより、クリエイターのニーズに応じた少額多品種の注文に応えることができ、幅広いデザインを実現しています。「個人クリエイターがデザインする時代が来ているので、この流れに適応する必要があった」と篠原氏は語ります。
次世代のクリエイターを支援するため、篠原刃型は多品種小ロットに特化した製造を続けます。さらに、未来のクリエイターの後押しをするため、クオリティの高い製品をスピーディに提供できる体制を整えています。
60歳を過ぎた挑戦心
篠原氏は60歳を過ぎてからデジタル技術に打ち込み、CADをマスターしました。「何にでも挑戦し続ける姿勢が大切だと思っています。先駆者として、他社に負けないサービスを提供したい」との思いをつづっています。こうした柔軟な対応力は、現代の市場の流れにも絶えず対応しているのです。
「足立ブランド」としての誇り
「篠原刃型」は「足立ブランド」としても認められており、その地域内の企業として存在感を持つことを目指しています。革製品のメーカー層が厚い中、独自の技術で高付加価値のある商品を生み出すことを志しています。「これからも新しいクリエイターが出てくることが重要です」と期待を寄せています。
篠原刃型の挑戦は、伝統と革新の融合を目指しており、近い将来、新しいクリエイターにとっての出発点となることでしょう。今後も益々進化を遂げる彼らの取り組みを注目し続けます。
お問い合わせ
革製品に興味がある方や、クリエイターの皆様は、ぜひ篠原刃型までご相談ください。
企業情報
- - 会社名:有限会社篠原刃型
- - 所在地:東京都足立区千住緑町3丁目2-2
- - 電話番号:03-3881-0716
- - 代表者:篠原 雄二
- - 企業サイト
今後も「篠原刃型」が切り開く革新の道に期待しましょう。