日本生協連と日本被団協の核兵器廃絶に向けた歩み
核兵器の廃絶を目指す運動は、長い歴史を有するものであり、日本生協連と日本被団協の協力はその一端を担っています。1980年代から始まったこの協働の取り組みは、国際的にも広がりを見せており、その沿革を振り返ることで、次世代に向けたメッセージを見出すことができます。
1980年代のスタート
協働のはじまりは1980年代初頭であり、国際連合の軍縮特別総会(SSD)において日本生協連は日本被団協と共に参加しました。1984年には、日本被団協が「原爆被害者の基本要求」をまとめ、被爆者援護法の制定を求めて活動を展開。この運動には、生協が署名活動で支援を行い、その後の展開に繋がっています。
1990年代の発展
1997年からは「原爆と人間」パネルセットの制作が始まり、生協のネットワークを通じて世界各国に展開されることとなります。このパネルセットは3年間で130カ所以上に送られ、核兵器廃絶の重要性を訴えました。
2005年の国際的活動
さらに進展したのは2005年、NPT(核兵器不拡散条約)再検討会議に日本被団協と生協の合同代表団が派遣されたことです。ニューヨークでの活動は、核不拡散条約の履行状況を議論する重要な場でした。
2010年の新たな一歩
2010年には、生協代表団が再びNPT再検討会議に参加し、全会一致での最終文書の採択を受け、共同談話を発表しました。日本生協連は、核兵器の廃絶に向けた強いメッセージを国際社会に向けて発信しました。
2015年からのパレード
2015年には、全国の45生協から91人が参加し、NPT再検討会議におけるNGOの共同行動集会及び国連本部までのパレードに参加しました。この活動は被爆の実相を世界に広める重要な機会となりました。また2016年には、「ヒバクシャ国際署名」に協力し、国内外での署名活動を展開しました。
2022年の継続的な取り組み
2022年には再びNPT再検討会議に合同代表団を派遣し、被爆者による証言や各国政府への要請活動を積極的に行いました。その中で、被爆者の声を国際的に伝えることの重要性が再認識されました。
日本被団協のノーベル平和賞受賞
2024年10月、日本被団協がノーベル平和賞を受賞することが決定し、それに際して日本生協連は心からの祝意を表明しました。授賞式には生協の常務理事である二村も参加予定です。
今後の展望
日本生協連としては、今後も被団協との連携を強化し、核兵器廃絶に向けた取り組みを発信し続ける方針です。被爆者とともに歩み続けるこの運動は、未来の世代に希望を繋いでいく重要な活動と言えるでしょう。私たちの活動が示す平和のメッセージは、今後も継続して多くの人々に伝えていきます。
おわりに
このように、日本生協連と日本被団協の歴史は、核兵器のない世界を目指す長い取り組みの記録です。過去の活動に学びつつ、未来につなぐ活動を志していくことが大切です。今後の展望と具体的な行動を通じて、私たちが目指す平和の実現を共に考えていきましょう。