日本ファシリティ・ソリューションによるデータ活用の取り組み
東京電力グループの日本ファシリティ・ソリューション(JFS)が、クラウドを活用したデータ活用基盤を新たに構築したことが注目されています。この取り組みでは、設備の予知保全や業務最適化を実現し、同社の経営判断にも大きな影響を与えることを目的としています。
バックグラウンドと課題
JFSは、総合エネルギーサービス事業において成長を続けており、2023年には全社でのデータ活用が求められる状況になりました。しかし、データは異なるシステムに散在し、それぞれの仕様が異なるため、収集が困難です。さらに、Excelを中心に業務が運営されていたため、データの収集は属人的な作業になっていました。その結果、過去から現在、未来にかけてのデータ分析が非常に難しい状況に陥っていたのです。
特に、データのマスタ項目やフォーマットが多様で、同じマスタでもシステムの変更に伴い変化するため、情報の一貫性を保つことができず、案件の長期保存が課題となっていました。
新たなデータ基盤の導入
こうした課題を解決するため、JFSはデータ収集の自動化を実現するために、データ分析基盤「Dr.Sum」と、データ活用プラットフォーム「MotionBoard」を導入しました。また、Excelなどシステム化されていない現場データを効率的に収集するための「SmallData Manager」も採用し、自動化の環境を整えました。具体的には、APIによるデータ取り込みや、異なるシステムからのデータを一元管理することが可能になりました。
具体的な導入ポイント
- - API連携によるデータ自動取り込み
- - Dr.SumとMotionBoardによるデータ基盤の構築
- - Excelデータを含む一元管理の実現
導入の成果と影響
新データ活用基盤は2024年11月に本格稼働しました。この取り組みにより、ICT統括室と現場部門の連携が強化され、データの自動収集が実現しました。設備の運転状況を可視化し、効率的な運用を進める際に意思決定の精度を向上させるデータドリブン経営が実現しています。
具体的な成果として、以下の点が挙げられます:
1.
予測値と実績値の精度向上:太陽光発電の運用サービスにおいて、MotionBoardから得られるデータをもとに高精度な補正処理が可能に。
2.
経営管理の効率化:新基盤ではダッシュボードを用いることで、各部署からの情報収集と過去のデータの比較が容易になり、迅速な意思決定に寄与。
3.
業務工数の削減:従来手作業で行っていたデータ取り込みは、API経由で自動化され、効率的なデータ管理が実現しました。
4.
一元管理の実現:SmallData Managerを使用することで、多様なデータフォーマットの整備がスムーズに行われました。
今後の展望
JFSでは今後、AI機能の導入を視野に入れ、さらなるデータ活用基盤の強化を目指しています。このような取り組みにより、エネルギー業界における革新的なデータ活用の事例となり、今後も注目が集まることでしょう。
参考情報