三菱電機、新工場棟の建設を決定
三菱電機株式会社は、香川県丸亀市にある受配電システム製作所に新しい工場棟を建設することを発表しました。この新工場の建設は、キュービクル形ガス絶縁開閉装置(C-GIS)の生産体制を強化することを目的としています。
新工場棟の竣工予定は2026年6月で、同年10月から操業が開始される予定です。この取り組みは、近年のデータセンターや大容量電力を使用する施設の増加に対応するためのものです。C-GISは、高電圧向けの配電盤で、事故発生時に電流を遮断、保護、制御するための重要な機器です。
近年、国内外でのC-GISの需要は増加しており、三菱電機は2027年度までに、その年間生産台数を従来の2倍に引き上げることを目指しています。この新工場棟の設立により、生産ラインを効率化し、製造工程の改革を実現します。
新工場棟の詳細
新工場棟の建築面積は約6,299㎡、延床面積は約6,885㎡で、鉄骨造の2階建てとして設計されます。主な生産品目には、7.2~84kVのC-GISや洋上風力発電向けの機器が含まれています。
環境に配慮した取り組み
三菱電機は、環境への配慮も考慮し、太陽光発電装置や高効率のLED照明、断熱屋根、屋上の緑化などを導入するほか、電力監視装置を設置します。この新工場では、現在のC-GISに使用されているSF6ガスに代わって、自然系ガスを用いたドライエア絶縁方式のC-GISの開発を進める方針です。
国際的な市場への対応
特に欧州や北米地域ではSF6ガスに対する規制が強化されており、日本国内ではもちろん、海外市場においても自然系ガスを用いたC-GISの需要が急増すると考えられます。三菱電機はこのニーズに応えるため、生産を拡大し、環境負荷軽減に貢献することを目指しています。
新工場の建設を通じて、三菱電機は電力の安定供給を支えるだけでなく、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速させる意向です。1921年の創業以来、100年以上の歴史を有する同社は、さまざまな分野での技術革新を通じて、より良い社会の実現に寄与しています。
詳細については、三菱電機の公式サイトを訪問してください。