香美市でお弁当販売ソリューションの実証実験がスタート

香美市における新たなお弁当販売ソリューション

高知県香美市は、地域の高校生とその保護者向けに、TOPPANホールディングスが開発したお弁当販売ソリューション「きょうべん®」の実証実験を実施します。この試みは2025年6月5日から9月30日までの約4ヶ月間にわたり行われます。

実証実験の背景と目的

香美市内では、物価高やコロナウイルスの影響で学校の学食や売店が閉鎖され、生徒は昼食を持参しなければならない現状があります。この傾向は特に共働き世帯が増えているため、日々のお弁当作りにおいて負担が大きいという課題が浮き彫りとなっています。現状を打破するため、山田高等学校の生徒とその保護者を対象にこの実証実験が行われることとなりました。

このプログラムは、香美市内の地域電子マネー「kamica」と連携した決済システムを通じて、手軽にお弁当を予約し、決済できる仕組みを提供します。これにより、地域通貨の利用促進を図り、地域経済の活性化を目指す狙いもあります。

実証実験の詳細

実証実験の対象は、香美市立山田高等学校に通う約100名の生徒、保護者、及び職員です。実験では、事前に選定された5種類のお弁当が提供され、その予約はスマートフォンを用いて行います。決済は「kamica」を利用し、指定された日に学校でお弁当を受け取ることができます。

このソリューションは、忙しい共働き家庭の負担を軽減し、弁当業者にとっても業務の効率化が期待されています。特に「きょうべん®」は、保護者が子どもが選んだお弁当を確認できる「親子紐づけ」機能を採用し、家庭内での安心感を高める工夫もされています。

香美市とkamicaの取り組み

香美市は2021年から地域電子マネー「kamica」を導入し、地域内の消費活性化を図ってきました。この実証実験を通じて、kamicaの利用拡大を狙い、地域経済の負担を軽減することを目的としています。

TOPPANホールディングスやTOPPANデジタルも、地域のニーズに応じたサービス提供を行うことで、全国の自治体の抱える課題解決に寄与することを目指しています。特にお弁当販売ソリューションの導入によって、食材の仕入れや売上管理がスムーズになるだけでなく、地域全体の協力体制が強化されることが期待されます。