ALS治療薬の創出に向けた新たな取り組み
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動神経細胞が損なわれることにより、全身の筋肉が萎縮し、筋力低下が引き起こされる難病です。日本国内には約1万人のALS患者が存在し、平均余命は発症後わずか3~5年とされています。このような厳しい現状の中、東レと愛知医科大学は共同でALSに対する新たな治療薬の創出を目指すために連携活動を始めました。
新薬候補物質への期待
両者は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、ALSのさまざまな病態に対応した患者由来のiPS細胞から運動神経細胞を培養し、この技術を用いた薬効評価技術の共同開発を行いました。これにより、新薬候補物質の患者への効果を高精度で評価・予測できるプラットフォームが確立され、ALS治療薬の開発が加速することが期待されます。
共同創薬研究の推進
東レは、確立された薬効評価技術を基に、評価体制やデータ収集を強化し、製薬関連企業との共同研究を推進していく方針です。オープンイノベーションを活用し、共同研究先企業が持つ新薬候補物質の薬効評価が実施されることで、創薬の成功確率が向上し、より迅速な開発が可能になると考えられています。
ALSへの新たな希望
ALSは、多様な病態により臨床開発が難航している状況がありますが、今回の新技術の導入により、具体的な治療法の確立に貢献できる可能性が出てきました。研究開発が進むことで、ALS患者に対する新たな治療の選択肢が増えることが期待され、病気に挑む医療の最前線が変わるかもしれません。東レと愛知医科大学は、今後も連携を強化し、ALS治療薬の創出に向けた努力を続けていく意向を示しています。
現代医学の進展に伴い、一日でも早くALS治療薬が実用化され、患者に希望をもたらす日を待望しています。