ノキアとNTTが新技術でエネルギー効率を大幅改善
ノキアとNTT、エラスティック・ネットワーキングによる省エネの新局面
フィンランドのエスポーに本社を置くノキアは、日本電信電話株式会社(NTT)やアンリツ株式会社と共同で、エネルギー使用量削減に向けた新しい技術「エラスティック・ネットワーキング」の効果を実証しました。この概念実証(PoC)は、モバイルネットワークにおけるエネルギー効率を高めるための重要なステップです。
エラスティック・ネットワーキングとは?
エラスティック・ネットワーキングは、Innovative Optical and Wireless Network(IOWN)Global Forumの下で開発されたもので、ネットワークのエネルギー消費を最適化することを目的としています。この技術を導入することで、夜間のようなトラフィックが低下した場合に、必要のない稼働ユニットを減少させ、その結果、エネルギーコストが削減される仕組みです。具体的には、分散処理ユニットを眠らせることができ、必要時にすぐに再起動することが可能です。
世界初の成功事例
今回のPoCにおいてノキアは、モバイルバックホール向けの1830 Time-sensitive Packet Switch(TPS)や1830 Photonic Service Switch(PSS)などの高性能光通信ソリューションを用いて、エラスティック・ネットワーキングの実現に成功しました。これにより、都市部でも対象ユーザーのネットワークパフォーマンスを損なうことなく、エネルギー効率が向上する可能性が示唆されています。
ノキアのバイスプレジデントであるジェームズ・ワット氏は、「今回のPoCの成功により、ノキアの光通信製品が持つ優れた信頼性が再確認されました。私たちは性能に影響を与えることなくワイヤレスネットワークの消費電力を最適化し、協業を進めていきます」とコメントしています。
産業界におけるエネルギー効率の重要性
通信業界では、AIの普及に伴い通信量が増加し続けており、同時にエネルギー効率も求められています。アンリツの島武志氏も、「エネルギー効率は産業界の大きな課題であり、その解決に向けた貢献ができたことを誇りに思います」と述べました。
結論
ノキアとNTTによるエラスティック・ネットワーキングの実証は、効率的なエネルギー消費を実現する新たな可能性を示しています。この技術が普及すれば、持続可能なネットワークの構築に寄与し、環境への負荷を軽減させることが期待されます。今後、さらなる発展が楽しみです。
会社情報
- 会社名
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ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社
- 住所
- 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー41F
- 電話番号
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03-5474-6400