明治安田生命が経費精算業務を革新したAI導入事例

明治安田生命と経費精算AIの新たな試み

近年、企業の業務効率化が求められる中、明治安田生命保険相互会社（以下、明治安田）は、経費精算業務に革新をもたらすAIツールを取り入れました。この取り組みの中心となっているのが、Miletosの経費精算AI SaaS『SAPPHIRE（サファイア）』です。明治安田はこのツールの導入により、管理職の承認業務を原則として廃止し、年間で約63,000件の立替精算をスムーズに処理しています。

経費精算業務の現状

従来、経費精算の承認には管理職が関与し、その業務は煩雑さを伴いました。特に、金額が僅か数百円の場合でも承認を求められるため、管理職の業務負担は増加し、貴重な時間が浪費されていました。明治安田においては、年間約5,300時間もの業務時間がこの承認業務に割かれていたのです。

SAPPHIREの導入による変化

『SAPPHIRE』を導入した結果、明治安田では管理職の承認業務が大幅に軽減され、より生産的な業務に集中できる環境が整いました。経費精算申請の中で、承認が無くても進められる案件が増え、効率化が進みました。管理職たちは、もはや承認業務に追われることなく、計画策定や従業員とのコミュニケーションなどに専念出来るようになっています。

経費統制の強化

導入当初は、承認業務の廃止による経費統制の低下が懸念されましたが、実際には事後チェックを行うことで経費の統制が強化されていることが確認されました。AIによるチェックは、人的ミスを軽減し、特に二重精算のリスクを的確に発見するなどの効果を発揮しています。

従業員の意識改革

新しい経費精算プロセスが定着したことで、従業員たちも経費の内容が厳格にチェックされることを体感しています。その結果、正しい経費の使い方に対する意識が高まり、無駄の排除が進むようになりました。さらに、所属の業務においても、AIが得意な分野を任せることで過度な点検業務が削減され、労働環境が改善されています。