倉庫・物流不動産の市場動向と未来
株式会社シーアールイーが、賃貸倉庫を中心とした「倉庫・物流不動産 マーケットレポート(β版)Ver. 202503」を発行しました。このレポートでは、首都圏、関西圏、中部圏、および九州圏における賃貸大型倉庫(10,000㎡以上)の市場動向が網羅されています。所有するデータベースに基づき、約1,300物件と48万坪の情報が盛り込まれているこのレポートは、物流不動産の専門性が強調されています。
各圏の市場概況
首都圏
首都圏では旺盛な需要が見込まれる一方で、供給がそれを上回る状況が続いています。その結果、空室率は10.58%に達し、前四半期比で1.44ポイントの上昇を記録しました。これにより、賃貸市場の競争がさらに激化していることが示されています。
関西圏
関西圏も首都圏同様に旺盛な需要がありますが、過去最高の供給が次々と登場しており、その結果、空室率は4.46%に増加しました。前四半期との比較で0.78ポイントの上昇が見られ、今後の動向には注意が必要です。
中部圏
中部圏では、一時的に需要が停滞しており、空室率は14.63%となりました。前四半期比で1.09ポイントの上昇が報告されており、多くの既存施設が影響していると考えられます。
九州圏
逆に、九州圏では総需要が減少しているものの、新規および既存物件の消化が進んでおり、空室率は5.09%に減少しました。前四半期比で0.19ポイントの低下がみられ、地域特有の動きが出ています。
中小型倉庫の動向
中小型倉庫(1,000坪未満)に目を向けると、首都圏では事業縮小による退去が増加し、空室率は2.16%に上昇しました。前四半期比では0.72ポイントの増加です。これにより、小規模の物流施設も需要に変化が表れていることがうかがえます。
今後の展望
今回のレポートは四半期ごとに市場動向をまとめ、継続的に発行される予定です。物流業界は今後も変化が続くと予測されており、シーアールイーはそれに対してアップデートされた情報を提供することに力を入れています。最新の情報はレポートの公式サイトから入手可能ですが、会員登録が必要となります。
会社情報
株式会社シーアールイーは、物流不動産の管理運営に特化した企業で、約1,600物件、198万坪の不動産を管轄しています。その設立から60年の経験を生かし、全国の物流適地での施設開発に注力しています。更なる市場の変化への対応と、ユーザー利便性の向上を目指したサービスの提供を行っています。如上記の情報をもとに、今後の物流不動産市場の傾向と、その変化を見守っていく必要があります。