サトー、19トンの廃棄物を再資源化へ向けた取り組みを開始

株式会社サトーの新たな環境への挑戦

株式会社サトー（東京・港区）は、2025年1月から剥離紙のリサイクルスキームを本格的に運用することを発表しました。この取り組みにより、同社はシールやラベルの製造過程で発生する剥離紙を再生資源として利用し、年間約19トンもの廃棄物を削減することを目指しています。

剥離紙のリサイクルプロセスについて

剥離紙とは、ラベルの粘着面を保護するための台紙であり、通常はシリコーンなどの樹脂が表面にコーティングされています。このため、従来はリサイクルが難しく、多くは廃棄されていましたが、サトーはこの課題に取り組み、リサイクルシステムを構築しました。

具体的な流れとしては、まず北上事業所から排出される剥離紙が古紙回収業者によって破砕され、次に製紙会社で溶解処理が行われます。その後、ダンボール原紙として再生され、最終的にダンボール製品へと変換されるのです。このプロセスにより、廃棄物を資源に転換し、環境負荷を軽減することが可能になります。

環境への貢献と未来の展望

本リサイクルスキームの確立により、サトーは年間19トンの廃棄物削減を実現し、CO2排出量削減にも貢献できると期待されています。また、持続可能な社会の実現に向けて、サトーは今後もこの取り組みを拡充し、他の廃棄物の再資源化にも注力する方針です。

サトーの企業活動

サトーは1940年の創業以来、自動認識技術を活用し、商品やサービスを通じて情報化の推進に寄与してきました。現在、90カ国以上で展開するサトーグループは、連結売上高が1,434億円（2024年3月末時点）の規模を誇ります。

サトーの本社は東京都港区に位置し、ラベルプリンターやRFIDプリンターなど、多様な自動認識ソリューションを提供しています。環境への意識が高まる中、同社のリサイクルに向けた挑戦は、今後のビジネスモデルにも新たな道を開くことでしょう。