最先端技術で防災強化へ向けた企業連携の新展開

3社の連携による新たな防災サービスの実現に向けて

株式会社スペースデータ、三菱電機株式会社、衛星データサービス企画株式会社（SDS）が新たな業務提携を結び、3Dデジタルツイン技術を活用した防災サービスの実用化に向けた検討を開始しました。これにより、自然災害や環境変化への対策を強化することを目指しています。

目指すものと背景

近年、自然災害がグローバルに激化している中、より有効な対策が求められています。特に、防災の現場では、自然災害の発生時に的確な判断を下すための技術が欠かせません。この取り組みでは、衛星データ、ドローン、地上センサ、社会統計などのマルチモーダルデータを統合し、対象地域の状況を可視化することで、迅速な意思決定を支援することを目的としています。

各社の役割と技術の統合

スペースデータ

スペースデータ社は、独自の「AIを活用した多次元3Dデジタルツイン」を構築し、防災現場での意思決定を迅速に行えるように、必要なデータの収集と解析を行います。このデジタルツインは、地理空間シミュレーションとAI技術を融合させたもので、現況や履歴、予測を一元的に管理・表示できるものです。

三菱電機

三菱電機社は、その強みである衛星データ撮像技術や解析技術を活かし、AIによるデータ解析やスマートタスキングの基盤を構築します。これにより、データ解析のスピードと精度が向上し、現場での実用性が高まります。

衛星データサービス企画（SDS）

SDS社は、日本版災害チャータの基盤技術を提供し、他の機関との調整役として機能します。この協力により、災害時のデータ提供スキームをより確実に実施し、緊急時に必要な情報を迅速に得られる仕組みを整備します。

今後の展開と展望

今後は、各社が初期PoCを通じて少しずつ実証を行い、その結果を基にサービスを高度化していく予定です。初期重点領域は防災に設定されていますが、今後はインフラ保全や気候適応、モビリティ、保険といった多様な分野への展開も視野に入れています。

スペースデータは、最先端の宇宙やデジタル技術を駆使し、持続可能な社会の実現に向けた課題解決型の共同研究を推進していく所存です。

企業紹介

- 三菱電機株式会社: 1921年に設立され、エレクトロニクスを基盤に幅広い事業を展開。宇宙分野においても多くの実績を持つ。
- 衛星データサービス企画株式会社（SDS）: 2021年設立の衛星データ利活用専門会社。共同事業体制で運営され、災害対策を中心に様々な分野でのデータ活用を推進しています。
- 株式会社スペースデータ: 宇宙技術とデジタル技術の融合を目指すスタートアップで、地球環境の再現を通じた新しい社会基盤の構築を進めています。

この新しい業務提携が、今後の防災対策の在り方を変えていく可能性を秘めていると言えるでしょう。私たちの生活を守るための革新が、いよいよ始まろうとしています。