LOG再生の秘訣
2022-12-08 14:37:15

広島・尾道市の複合施設「LOG」再生に寄与したIPH工法の実力

施設「LOG」の概要


2018年12月、広島県尾道市に新たに生まれた複合施設「LOG」は、地域の新たな魅力となっています。この施設は築50年の集合住宅を改修したもので、ホテルやカフェギャラリーなどが並び、観光客はもちろん地元住民も気軽に立ち寄ることができるスポットです。「LOG」は、尾道千光寺へ向かう坂道の途中に位置し、観光名所ともなっていることで、地域の活性化に寄与しています。

プロジェクトの背景と課題


このプロジェクトでは、老朽化の進んだ1963年に建設された「新道アパート」を改修することになるのですが、2014年に行った診断によって、その劣化の深刻さが明らかになりました。コンクリート内部に無数の穴が開き、耐震性も旧基準であることから再利用が難しいという状況でした。場合によっては取り壊しさえ考慮されるほどの事態でした。その際、SYエンジニアリングの「IPH工法」が大きな役割を果たしました。

IPH工法とは


「IPH工法」は、コンクリート内部の空間に樹脂を注入し、内部の微細クラックをしっかりと補修する手法です。これにより、コンクリートと鉄筋の付き具合が改善され、経年劣化によるダメージを回復することが可能になります。この技術の優れている点は、低騒音、低振動、粉塵の飛散が少ないため、周囲への影響を最小限に抑えられるところです。また、工事現場への運搬もコンパクトで済むため、狭い道が多い尾道においても施工が可能でした。 地元の施工会社と協力し、この環境に合わせた形で技術の実現に成功しました。

耐震性能の向上


IPH工法の施工により、建物の柱や梁の強度を回復させることができ、加えて耐震壁の増設が行われました。結果として、住宅の耐震性能が新基準に準じるレベルまで向上しました。具体的には新耐震基準をも満たす0.6以上の耐震性が確保されたとのことです。これは、地域を支える建物としての役割を果たすためにも重要なポイントです。

今後の展望


「LOG」の再生を成功させたIPH工法ですが、今後の利用も見込まれています。日本国内において、1970年代や80年代に建てられた老朽化した建物が多く存在しているため、今後もその活用が期待されています。特に、老朽化が進みつつあるビルや文化財の修復にも適した技術です。また、作業現場の安全性確保に対する関心が高まるなか、IPH工法の持つ低振動や低騒音という特性は、施工現場においても評価されています。

SGエンジニアリングでは、その技術を広めるために、全国的にさまざまな行政機関や企業との連携を強化し、幅広い現場での活用を進めています。この「LOG」のケーススタディを通じて、今後も地域の活性化と持続可能なインフラの再生に向けた取り組みが期待されます。

まとめ


広島県尾道市の「LOG」は、IPH工法のおかげで新たな生命を吹き込まれた先進的な事例です。このような技術と地域のニーズが融合することで、より良い未来を築くための道が開かれることでしょう。

会社情報

会社名
SGエンジニアリング株式会社
住所
広島県広島市西区草津東1-11-51
電話番号

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