商談記録作成時間を大幅に短縮するAIツール「bellSalesAI」の導入事例

2023年、北海道日立システムズが「bellSalesAI」を導入し、営業活動の効率化を図りました。この取り組みは、商談記録作成にかかる時間を最大67%削減することに成功し、営業の質を向上させることが期待されています。この記事では、その成果や背景について詳しく見ていきます。

bellSalesAIとは

「bellSalesAI」は、ベルフェイス株式会社が開発したAI入力アプリで、Salesforceとの連携を通じて営業担当者の商談情報を自動で抽出・構造化するサービスです。商談中の会話内容から必要な項目を自動的に抽出し、入力作業を大幅に効率化します。これにより、営業担当者はより多くの時間をお客さまとの接点拡大や戦略的な提案に使用できるようになります。

導入背景と課題

北海道日立システムズでは、地域性を生かしながらデジタルトランスフォーメーション（DX）やグリーントランスフォーメーション（GX）などへの取り組みを進めています。しかし、社会構造の急速な変化や顧客ニーズの多様化に対して、営業活動の生産性を高めることが求められるようになりました。特に、商談数増加や商談の質向上を実現するためには、記録作成やCRMへの入力工数を大幅に減らす必要がありました。

導入効果

1. 時間の削減

bellSalesAIの導入により、商談報告資料の作成時間が大きく短縮されました。1時間の打合せに対しての作成時間が1時間から20分未満に削減され、67%の効率化を実現しました。この時間を使って、営業担当者は顧客接点を広げ商談量の増加を図りました。

2. 商談の質向上

商談後の記録作成にbellSalesAIの要約機能を活用することで、顧客との確認作業が迅速かつ的確になりました。これにより、商談の質が向上し、今後の提案に活かすことができるようになりました。

3. マネジメントの強化

管理者はCRMやSFAのデータを使用して商談内容を整理し、営業担当者ごとの得意・不得意項目を分析することが可能になりました。これにより、適切な指導が実現しました。

組織全体への波及効果

bellSalesAIの導入により、営業チーム内でのナレッジ共有が促進されました。各担当者が商談内容を一元管理できることで、リアルタイムでの状況把握が可能になっています。これによって、マネージャーは商談の雰囲気を理解しつつ、適切な指導を行うことができるようになりました。

顧客の声

北海道日立システムズの営業本部長は、「各営業担当者が主体的に商談内容を把握できることで、フォローアップが迅速かつ的確になった。また、業務負荷が軽減されたため、提案準備にもっと時間を充てられるようになった」とコメントしています。このように、導入した技術が営業メンバーのスキルアップに寄与していることが伺えます。