飛騨市で中学生と防災士が協力し地域防災訓練を実施

飛騨市で行われる防災訓練の新たな挑戦

岐阜県飛騨市では、限られた資源の中で防災の拡充に取り組んでいます。特に、最近の気候変動に伴う自然災害の増加に対し、中学生や地域住民が主体的に参加する「実践型避難所運営訓練」が11月15日に開催されます。これは、防災士と中学生が共に協力し、地域防災力を高めるための重要なステップです。

これまでの防災活動の背景

飛騨市は近年、豪雨や土砂崩れなど多くの自然災害に見舞われています。これに伴い、地域の避難所運営が重要視されてきました。人口減少と高齢化の進行により、行政だけでは避難所を運営することが難しくなっているのが現状です。そのため、市は「防災士」を中心に、防災の枠組みを地域全体で支え合う形に転換しつつあります。

実践型避難所運営訓練の詳細

この訓練は、飛騨市立古川中学校で行われ、約250名の参加者が集まります。中でも中学1年生120名が主な参加者で、彼らは防災士からの指導を受けながら実践的な内容で訓練を進めます。訓練の内容は、避難所の運営、清潔なトイレの設置、適温で美味しい料理の提供、快適な寝床の確保といった、避難所での生活の質を高めるための実践です。

- 避難所運営: 受付や案内を行い、居場所づくりなどを実施。
- トイレ課題: 排便処理袋の使用体験や屋外トイレの設定。
- 寝床の確保: 段ボールベッドや簡易ベッドの設置を行う。
- 食の安全: 地元の調理師と連携しておいしい炊き出しを提供します。

未来志向の地域防災力

中学生によるアイディアが取り入れられ、様々な施策が導入されています。例えば、段ボールを用いた環境仕切りや、手作りの励ましメッセージを皿に書いて被災者を支えるアイディアなどが挙げられます。このように地域の人々が一体となって取り組むことで、避難所運営の質を高め、災害に強い街づくりにつながることが期待されています。