魚病検出技術の開発
2023-09-07 14:00:02

神戸大学と海洋水産技術研究所が魚病早期検出技術を開発する共同研究を開始

神戸大学と海洋水産技術研究所の共同研究



近年、国内の漁業生産量は30年前に比べて半減しており、環境の変化や漁業従事者の減少が背景にあります。また、魚介類の価格上昇や人口減少、魚の消費低下も影響しています。その一方、世界では人口増加や新興国の食生活向上、先進国のヘルシー志向の高まりが見られ、水産消費は大幅に増加しています。

このような状況を受け、環境に配慮した水産資源の確保が急務となっており、国内外で養殖市場が拡大しています。しかし、安定した生産量の確保と養殖コストの低減には多くの課題が残されています。

魚病 Early Detectionへの取り組み



その中でも特に注目される課題が魚病です。魚病は養殖業において年間を通じて多く発生し、甚大な被害をもたらします。そのため、生簀内の病魚を早期に発見し、迅速な診断を行うことが重要です。しかし、従来の手法では労力やコストがかかるため、その改善が求められています。

本研究では、カメラ映像とAIを利用して魚病の早期診断に挑みます。この技術により、生体に対する負担を軽減しつつ、迅速に病原菌に対処できるため、魚病の蔓延防止が期待されます。

多様なプロジェクトへの参加



神戸大学バリュースクール(通称「V.School」)は、2022年から多くのプロジェクトに学生が参加しており、実際に地域とのアクションも行っています。例えば、KOBE文教区の「魚講」では水産業界の専門家を招いた勉強会を、京丹後プロジェクトでは地元漁協と協力し水の循環実験を実施しています。また、南あわじ阿万プロジェクトでは限界集落の子どもたちに向けて教育や体験の機会を提供しています。

スマート水産の未来



今後は、KAIKENパラサイトを通じて、異分野の共創によるスマート水産・養殖の価値創出を目指します。これにより、地域課題の解決だけでなく、国内外での水産業の持続可能な発展が期待されています。

神戸大学バリュースクールとは



神戸大学バリュースクールは、価値創造をテーマにした教育・研究のプラットフォームを提供しています。2020年に設立され、多様な価値に触れ、気づきを得るための場を提供し、分野を超えた協働を推進しています。

所在地


神戸市灘区六甲台町1-1、六甲台第2キャンパス、眺望館

URL


神戸大学バリュースクール

海洋水産技術研究所(KAIKEN)



KAIKENは、兵庫ベンダ工業が設立した水産業の研究開発・実証実験を行う場であり、雇用の安定を図りつつ海洋に関する技術開発にも力を入れています。製造業の知見を活かし、海洋・水産に関する新たな価値を創出しています。

URL


海洋水産技術研究所

この共同研究が日本の水産業に新たな可能性をもたらすことを期待されており、持続的な発展への道筋が開かれることでしょう。

会社情報

会社名
兵庫ベンダ工業株式会社
住所
兵庫県姫路市網干区浜田1555-16
電話番号
079-272-0366

トピックス(科学)

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