ベニザケ試食会
2025-12-18 17:44:26

岡山理科大学と東岡山工業高校によるベニザケ試食会の取り組み

岡山理科大学と東岡山工業高校の挑戦



岡山県立東岡山工業高校(岡山市中区)で、12月17日に特別な試食会が行われました。このイベントでは、工業化学科の生徒たちが育てたベニザケを実際に調理し、3年生を招待してその味を楽しんでもらうものでした。これは、循環型農法「アクアポニックス」を通じて食育を促進する取り組みの一環でもあります。

アクアポニックスとは?



アクアポニックスは魚の養殖と植物の栽培を同時に行う農法で、互いに利用し合う関係を築くことで持続可能な農業を目指しています。東岡山工業高校では、この方法を用いてベニザケや野菜・果物を育てています。今回の試食会は、1年生が3年生に感謝の気持ちを込めて企画したもので、食材を育てる過程への理解を深めることが狙いです。

1年生の挑戦



生徒たちは、今年5月に岡山理科大学生物生産教育研究センターから提供された125匹のベニザケを育ててきました。元々の体重は約30グラムだったこれらの魚は、今では60グラム~100グラム、体長は20センチ前後に成長しました。その中から60匹を選び、下処理を行った後、オーブンで調理しました。料理には、アクアポニックスで栽培したミズナやジャガイモ、パプリカ、ブロッコリーも使用されています。

下処理を行った女子生徒は、「魚に触ったのは初めてです。ずっとやってみたいと思っていたので、とても楽しかったです」と笑顔で語りました。彼女のように、多くの生徒が初めての経験を通じて新たな発見を得ていました。

3年生の反応



試食会に参加した3年生の男子生徒は、「臭みもなく、非常に美味しいベニザケでした」と語り、養殖中の苦労を振り返りました。特に、アンモニアや亜硝酸の管理に苦労したことを思い出しながらも、自らの努力が成果を生んだことに満足感を示していました。

研究者の期待



試食会の前には、岡山理科大学生物科学科の山本俊政准教授が登壇し、期待を寄せる言葉を贈りました。彼は「高校でベニザケの養殖に成功したのは世界初です。皆さんは自信を持ってこの成果を誇ってください」と述べ、生徒たちの努力を称賛しました。また、「好適環境水は魚だけでなく、人間も育てるということを再確認しました」とその意義を説きました。

未来の展望



この試食会は単なるイベントにとどまらず、食育や環境保護へも繋がる重要な取り組みとなっています。生徒たちは自らの手で育て、料理を学ぶことで、食の大切さや持続可能な方法について深く理解することができたのです。これからも、こうした経験を通じて彼らが成長し、未来の農業や食文化を担う人材になることが期待されます。

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