ラックとKDDIがグローバルなサイバーセキュリティ対策を開始
2025年7月28日、株式会社ラックとKDDI株式会社は、サイバー攻撃への対策を強化するため、セキュリティソリューションのグローバル展開を本格的に始めることを発表しました。この協業は、両社が持つ優れたセキュリティ監視能力と国際的な通信網を融合することで、特に海外拠点でのセキュリティインシデントに迅速かつ的確に対応できる体制を確立することを目的としています。
背景
近年、サイバー攻撃は急増し、その範囲は国内にとどまらず、世界各地に広がっています。特に攻撃のターゲットとなるのは、セキュリティ対策が未整備な海外の現地法人やサプライチェーン内の関連企業です。このような状況を受け、ラックは2025年2月にKDDIの完全子会社となり、両社は力を合わせて日本国内だけでなく、国際的な市場におけるサイバーセキュリティサービスの充実を目指しています。
グローバルなサポート機能の導入
新たに設置されるグローバルサポート機能は、海外拠点が直面するサイバーセキュリティの課題に対処するための窓口を提供します。これにより、海外からの問い合わせに英語で対応できる体制を整え、セキュリティインシデントの報告や指示を迅速に行えるようになります。これまでの国内対応から、グローバル規模での対応へとシフトし、海外現地法人が安全に事業を展開できるよう支援します。
今後の展開
今後は、企業のセキュリティ環境における脆弱性を診断するサービスや、インシデント発生時の多言語対応を順次導入し、各国のニーズに応じた最適なセキュリティ体制を構築していきます。特に、シンガポールに位置するラックの拠点では、日本語と英語でのお問い合わせ対応を開始し、グローバルなサービス向上に努めます。
また、両社は2025年9月に「KDDI × LAC presents Security Fes 2025」を開催し、今後の計画を広く公表する予定です。
まとめ
デジタル化が進む現在、サイバー攻撃への対策は企業経営において欠かせない要素となっています。ラックとKDDIが手を組むことで、国内のみならず海外市場における安全なビジネス環境が整うことが期待されます。また、両社はWAKONXを通じてデジタル化の進展を加速しつつ、企業のセキュリティを強化していく計画です。
この取り組みは、多くの企業にとって必要不可欠なセキュリティ対策をさらに進化させ、未来のビジネス環境における競争力の強化にも寄与することでしょう。