経理の新しい時代が到来
ファーストアカウンティング株式会社は、2023年3月27日に「経理シンギュラリティ構想」に関する記者会見を実施しました。この構想は、経理業務の自動化と効率化を進めるためにAI技術を活用することを目的としており、企業の経理部門の現状に対する強いアプローチの一環です。
経理シンギュラリティ構想とは
一般に「シンギュラリティ」とは、人工知能が人間の知能を超える重要な転換点を指します。ファーストアカウンティングでは、自社の独自に開発した生成AI技術を用いて、経理業務に特化した「経理AIエージェント」を開発。これにより、経理実務に必要な業務知識を深く理解し、学習することができるAIの実用化に成功しました。
この「経理AIエージェント」は、2024年12月にCFO協会が実施するFASS検定にて最高ランクのレベルAを取得する見込みです。これは、AIが経理業務においてどれほど高度に実用化されているかを証明する大きなステップとなります。
現場が抱える課題と解決策
経理部門は現在、深刻な人手不足に悩まされており、従来の経理業務は多くの部分が手動の入力や仕訳の確認に依存しています。しかし、最近のシンギュラリティ構想によれば、AIはこのプロセスを単に補助するのではなく、実際に業務を代行する役割を果たすことが期待されています。
経理パーソンは、ERPシステムのデータ入力や確認作業から解放され、より戦略的な経営判断に集中できるようになります。この変化により、企業のROEやROICの改善、さらには企業価値の向上に寄与する経理パーソンが誕生することになります。
ファーストアカウンティングの取り組み
ファーストアカウンティングは、2026年の経理分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、経理部門の人手不足の課題解決に尽力していく意向を示しています。代表取締役社長の森啓太郎氏は、いわば経理パーソンが企業戦略に貢献する新たな役割を果たす未来を提唱しています。
また、ファーストアカウンティングは、AI技術を活用して経理業務の自動化を進める企業として、大型企業や会計ベンダー向けに独自のサービスを展開中です。
会社概要
ファーストアカウンティング株式会社は、東京都港区に本社を構え、2016年6月に設立されました。同社は、次世代の経理業務を支えるために、AIソリューションの開発を続けています。具体的には、経理業務に対応したAIモジュール「Robotaシリーズ」、請求書処理プラットフォーム「Remota」、デジタルインボイスの送受信サービス「Peppolアクセスポイント」を提供しています。
ファーストアカウンティングは、経理業務のオートメーションと精度向上を目指し、経理シンギュラリティを実現することで、企業の生産性向上に貢献し続けるでしょう。今後の展開に期待が寄せられています。